あらすじ
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この「秋霜烈日」は、純文学なのか、エンターテーメントなか作者にも区別はできません。筆者にはこれを区別する能力がなく、これを区別する既製観念による発想にも疑問をなげかけているからです。この作品は両者を区別する従来の発想からはずれた いわば「はみだし型」になっています。 この「秋霜烈日」には「広義の推理小説」の衣を着せてあります。しかしトリックらしいものはなにも設定されていません。ただ動機は重視しています。そのうえエンタメでも作品に社会性を持たせるべきだと考えています。この「秋霜烈日」は娯楽的な要素が希薄であり難解な部分もあります。登場人物は「規範」との対決のなかで、悩み苦しみながらアクションを起してゆきます。 この作品では菊野文彦弁護士一家をとりまく司法界周辺を描写しながら司法試験制度の舞台裏を浮き彫りにしてゆきます。
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