あらすじ
|
大学のアメフトのOBである先輩から呼び出しがあった。 そこには、予想外の珍客がいた。 舞妓の一枝だった、その夜の出会いは、私にとって忘れられぬものとなる。 一枝と話すうち 実は苛酷な運命のいたずらに翻弄されようと しているのを知った、言いようのな憤りを覚え、彼女の力になる 決心をする。 母に多額の借金を申し込み、彼女の境遇に同情した母は、快く応じてくれた。 一枝の苦境に解決の目処がついた矢先、思いも掛けぬ事件に遭遇する。 それは、十四年前に失踪した先輩の兄が鞍馬の山中で白骨体で発見されというもだった。 その事件に私の母が、どうも関与しているらしいことが判明する。 やがて事件の全貌が明らかになるにつれ 母と祖母の想像もしなかった悲しい過去が詳らかになっていく。 私と一枝、母そして先輩もこの事件がきっかけで、思いもよらぬ方向に人生が転回していくのである。
|