あらすじ
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文学的作品の表現形式としては「小説」とか「詩歌」をあげるのがコンセンサスになっている。このほか「シナリオの文学性」については学説が対立していた。その文学性を否定するのが通説になっている。嘗(かつ)て有力だったシナリオの文学性肯定説はもはや歴史上の学説になった。わたしは『シナリオの文学性肯定説』を再燃させたいという夢をもっていた。それというのもシナリオの映像的表現という長所をそのままないしは修正して小説の分野に導入したいと閃いたからである。そこで小説サイトに作品を連載させていただいた。『生命のキャンドルが燃え尽きぬうちに』がそれだ。こうした発想の延長線上に、もうひとつの表現形式として『詩小説』を書いた。この『詩小説』は「小説」による表現の長所と「詩」による表現の長所とを融合させた「第四の表現形式」である。ある日突然『飛蚊症』になったローヤーのもがき苦しむ姿を浮き彫りにしたい。
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