あらすじ
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僅かな金しか持たない十代の若者三人が繰り広げる、ハラハラドキドキの珍道中。実話を基にした物語。大阪府枚方市に住む大学一年の僕には、下宿に仲の良い同級生が四人いた。仲間の本村が、文化祭の休みを利用して実家の松山へ帰省すると言うので、僕と有沢、岡島と近所の下宿に住む同級生関本の四人で、本村を京都駅へ見送りに行く。座席で雑談をしていると、大阪駅まで行くことになり、更に岡山まで行こうという話になる。列車の中で持ち寄った金では、京都から岡山まで僕と有沢と関本の三人の正規運賃が支払えない為、姫路から乗ったことにしようと企てる。岡山駅で無事改札口を通過し、深夜の国道で乗せて貰ったトラックで、有沢の父親の板金塗装店に到着する。有沢の叔父の忠告を無視しヒッチハイクをすると、乗せて貰ったトラックが交通違反で捕まる。その後、有沢の広島の実家を経由し、九州へ向け無謀な一期一会の旅に出掛ける。僅かな金しか持たない僕らが、九州各県をヒッチハイクで旅して鹿児島に辿り着いた時には、三百円ほどの金しか残っていなかった。
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