20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:俺 の 初 恋 は 若 年 性 作者:おじヘル@初任者

第38回   一度は諦めた彼女
と言って、もし、ここで帰れば、またとテレジアを見る時は来ない。わたしは日雇い、再び応募しようか却下あるのみだろう。人手がないから入れている日雇いなのに、半日で帰るようなやつを用いようとも思われない。

それでなくたってヤバい人間だからと今頃噂しているに違いない。職員を威嚇してくるあいつは何だと。扉の閉め方も考えるべきだった。施設長に聞こえたろうし、失敗したことに入所者をびっくりさせはしなかったか。もういいから帰れとつまみ出されて文句は言えないやつです。

一度は諦めた彼女でした。忘れた彼女でした。夜桜の晩にあのような話を聞かせなければ、わたしは忘れつづけたはずです。もう、二度と忘れる時は来ない。忘れる素質がないと自分で分かっています。

昼食をとることもしないで掛けていたら、施設長がやってきて、

「◇◇さん、さっきはお疲れさまでした。大変じゃなかったですか。助かりました。休憩が終わったら居室清掃をお願いできますか。これを見ながらやって下さい。お願いします!」

と最敬礼してみせると、テーブルにクリアホルダーを残して立ち去りました。首の皮一枚でつながったようでした。


← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 381