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作品名:飛べないペンギン 作者:光石七

第4回   Under the mask
〜 Under the mask 〜




『無情』


今にも張り裂けそうで
叫び出しそうで
気が狂いそうで

それでも何故か壊れずに自我を保っている

何て中途半端な慈悲だろう

壊すなら徹底的に壊してほしい
理性など全部吹き飛ばすほどに
壊れてることを自覚できないほどに

簡単には楽にさせない
そう言いたいのか
僕に何を期待しているのか





『どうでもいい告白』


なーにやってんでしょうねえ……
自分でも思いますよ

ホントはこんなに長く生きるつもりなかったんですよ
太く短く潔く
これが理想だったんですけどね
ま、もともと「太く」は無理でしたけどね

生きるって簡単なようで難しい
その気になればいくらでも意味は見いだせますよ
どこどこのケーキをまた食べたい、とか
誰々の顔を見たい、とか
くだらない理由から高尚な目的まで
いろいろあるでしょう

でも、逆も成り立つんですよ
本当にそれが大切なのか、必要なのか?
人間って欲が限りなくあるようで
何かの拍子にそれらが全てどうでもよくなる時がある
否定しようと思えば全部否定できるんです
自分という存在も この世界も

深く考えるとこんがらがってしまいますからね
あやふやなまま毎日うろうろしてるってわけです
なんか違うなあ……って思いながらね



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