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作品名:ストーリー・オブ・ザ・人魚姫 作者:ジン 竜珠

第3回  
「つーわけで、脚ちょうだい」
 ルエリアは深海の魔女っ子に言います。
 魔女っ子は苦虫をかみつぶしたような顔で頭を抱えました。
「コイツは、予約もとらねーで押しかけてきたかと思ったら、いきなり無礼なことをほざきやがって」
「いやあ、美少年と美中年、どっちにしようかと思ったけど、せっかくだから両方ゲットしたくてさ!」
 と、悪びれもせずルエリアは頭をかきます。
「……。わかった、くれてやる。お代は、出来るならお前の命、って言いたいところだが、お前のような人格破綻者の魂なぞ、逆にどんな災いをもたらすかわからんからな、声で我慢してやるよ」
「押忍!」
「それから、三日以内に、どっちかゲットできなかったら、お前、泡になって消えるから、覚悟しとけよ」
「……三日かよ。まあ、いいわ、あたしのこの美貌があれば」
「いいからとっとと行け!」
 こうしてルエリアは声と引き換えに足を手に入れたのでした。

 ……「足」を「手」に……。
 はい、ここ笑うとこ!


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