最終決戦のときは来た。 ネオ・キングビョー○ンの張る結界の中に、○レースは入ることが出来た。 『貴様、なぜ、この中に!?』 ○レースも困惑しているのが、その表情からわかった。フォン○ーヌは叫んだ。 「○レース! 回り込んで! ネオ・キングビョー○ンの攻撃をかわすのよ!」 「わかった!」 フォン○ーヌの声を受け、○レースは中で機敏に動く。だが。 『フン、カトンボが! うっとうしいわ!』 ネオ・キングビョー○ンの放った電撃により、○レースは結界の外にはじき出されてしまった。 負傷した○レースを受け止め、フォン○ーヌたちは一時退却した。
スパーク○が首をかしげる。 「なんで、○レースは結界の中に入ることが出来たのかなあ?」 考えていて、ふと、フォン○ーヌは思い至った。 「そうか、ワクチンだわ!」 ○ースが問う。 「わくちん? なんですか、それは?」 スパーク○も疑問なのだろう、頷いて○ースに同意した。 「そうそう、どういうこと?」 フォン○ーヌは考えを整理して言った。 「予防接種ってあるでしょう? あれって、弱毒化させたウィルスを注射することで、人体に免疫を作らせるの。そうすることで、同じタイプのウィルスが入ってきたときに、人体はそのウィルスに打ち勝つことが出来る。○レースは、ダ○イゼンを取り込んだわ。あれって、予防注射のようなものだったのかも知れない」 ○レースも頷く。 「そうか、ダ○イゼンはワクチンなんだ」 ○ースが首を傾げる。 「すみません、その『めんえき』とか『わくちん』とか、なんでしょうか?」 スパーク○も言った。 「なんで、ダ○イゼンを吸収したのが、予防接種になるの?」 ○レースが言った。 「予防接種って、弱くしたウィルスを注射するでしょ? あのときのダ○イゼンも、パワーが弱くなってた。あのときのことは、ワクチン接種みたいなものだったんじゃないかな? 弱くしたウィルスを注射することで免疫……ウィルスと闘う力を獲得して、本来のウィルスに打ち勝つように、同じビョー○ンズのエネルギーを取り込んだ私には、あの結界のエネルギーは効かなかった。そういうことだったんじゃないかな?」 それを聞き、○ースが言った。 「ということは、ほかのビョー○ンズ、あるいは彼らが持っていたメガパーツを取り込めば、わたくしたちも、あの結界の中に侵入できるというわけですね?」 頷いてフォン○ーヌは言った。 「ええ、今の仮定が正しければ、だけどね」 スパーク○が考える。 「ということは、ほかのビョー○ンズっていうと……」 「呼んだかしら、あたしのこと?」 その異様な気配に、四人はその方を見る。 シン○イーネが、そこにいた。 「ウフフフ。あなたたちの命運はもう尽きたのよ? おとなしく、ネオ・キングビョー○ン様とあたしが作る、新世界のいしずえとなりなさい」 そして戦いが繰り広げられ、シン○イーネは○ュア○ースに取り込まれることとなる。
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