後日、市内の市民交流運動会で、また高跳びのメガビョー○ンが現れた。生み出したのはグアイ○ルだ。 そして、またラ○がメガビョー○ンの声を聞いた。 『○リキュアの力を使わないで、跳んで欲しいって言ってるラ○』 力強く頷いて、フォン○ーヌは言った。 「あなたの望む勝負は何?」 『メガメガ!』 『ハビエル・ソトマ○ル選手を超えて欲しいって、言ってるラ○』 「なっ……!?」 衝撃がフォン○ーヌを貫く。 ○レースが、きょとんとなって言った。 「ねえ、スパーク○、雷のエレメントボトル、使った?」 スパーク○は不思議そうな表情で、首を横に振って答える。 「ううん、使ってないよ?」 「でも、今、雷が走ったよね、フォン○ーヌの周囲に? ていうか、誰、ハビエル……なんとか、って?」 ○レースの問いに、しばしうつむいてから、フォン○ーヌは○レースを見て答えた。 「高跳びのレコードホルダーよ。二メートル四十センチ越えをコンスタントに叩き出している、トップクラスの選手だわ」 ○レースが「二メートル……」と呟いて手の平を上昇させ、それを目で追ったあと、スパーク○とともに「うええええええっ!?」と驚いた。 スパーク○がメガビョー○ンに向かって言った。 「そんなの、無理に決まってるじゃん!」 グアイ○ルが不敵な笑みで言う。 「フン。何が何だかわからんが、勝負を申し込まれて逃げるのか、○リキュア?」 フォン○ーヌはステッキを握りしめ、歯がみをする。 『メガメーガ、メガッ!』 三度(みたび)、ラ○が言った。 『ハンデとして、ロイター板を使ってもいい、って言ってるラ○』 スパーク○がキョトンとなってグアイ○ルに聞いた。 「ろいたーばん、ってなに?」 一瞬、困ったような表情になったグアイ○ルだったが、すぐに勝ち気な表情になって言った。 「ろいたーばんというのは、あれだ、ろいたーが、バンする……。いや、ロイターが、留守番する……」 「跳び箱の時なんかに使う、踏切板よ。木の板のバネが内蔵されてるの。二人も見たことあるでしょ?」 スパッとフォン○ーヌが答える。 「ああ、あれかあ」 とスパーク○が笑顔で頷いた。 フォン○ーヌは呟く。 「ロイター板を使えるなら、跳躍力は、かなり底上げできるわ。でも、制御が難しい。背面跳びだったら、踏み切るときの角度を間違えると、バーに直撃ね。正面から飛び込む正面跳びか、ベリーロールなら、あるいは……」 そして。 「わかった! その勝負、受けて立つわ! でも、練習する時間が欲しいの。いいかしら?」 『メガ』 メガビョー○ンが頷いた。 フォン○ーヌは笑顔で言った。 「あなたの配慮に感謝するわ」 そして、駆け出した。
駆けて行くフォン○ーヌを見送ると、不意にスパーク○が笑顔で言った。 「じゃあさじゃあさ、そこに花札が転がってるからぁ、フォン○ーヌが戻ってくるまで、『おいちょかぶ』やろーよぅー!」 「おいちょかぶ?」 と、○レースは首を傾げる。彼女の知識にない単語だからだ。 「花札のゲームの一つ。知らなかったら、ルール教えたげるからさ! せっかくだから、グアイ○ルたちもやらない?」 いきなり話を振られ、グアイ○ルが困惑した。 「いや、しかし、その『おいちょ』なんとかいうの、知らないし」 『メガ……』 「だいじょぶだいじょぶ! ルール教えたげるから!」 そう言って、スパーク○は花札を展開する。一同は自然と車座になった。
おいちょかぶで、勝利するのは、果たして誰か!?
……うん、違うよね?
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