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作品名:○リキュア、9と10の間ぐらいのお話 作者:ジン 竜珠

第2回  
 ナイトが駆け出す。その時、ウィッカが戻ってきた。
 ウィッカがステッキを振るう。
「猫にマタタビ、ニャンニャンニャーン! マタタビラクトン、ゴー!」
 ステッキの先端から、光が放たれ、ゼツボーグ・アルノミーに向かう。ゼツボーグ・アルノミーも、それをよけようとしたらしいが、なぜか、動きを止めた。まるで、その光に興味を覚えたかのように。
 そして、ゼツボーグ・アルノミーが、ピンク色の光に包まれる。次の瞬間。
『ゼツボォグ・アルノミィィィィィィィィィ〜』
 語尾にハートマークでも付いていそうな、腑抜けた声でそう言うと、ゼツボーグ・アルノミーがへたり込んだ。
「やった!」と、ナイトが小さくガッツポーズを作る。
 ダンサーがうなずいて、飛びかかる。次の瞬間!
『ゼツボォグ・アルノミィィィィィィィィィ〜』
 右手ですばやくダンサーをつかむと、いきなり頬ずりを始めた。
「あたたたたたたたたた! 痛い痛い! 体、握りしめないで!」
 ナイトが叫んだ。
「ダンサー!!」
 そして駆け出し……。
『ゼツボォグ・アルノミィィィィィィィィィ〜』
 左の手でナイトを素早くつかんで、口にくわえた。
「あががががががががが! 痛いって! ガジガジするなぁぁ!」
 ゼツボーグ・アルノミーにガジガジとかみしめられ、ナイトが悲鳴を上げる。
「ダンサー! ナイト!」
 叫んで、アーチャーがスリットにページを挿し込む。そして。
「○リキュア、ドリーム・シュートォォォ!」
 必殺技を放つ。だが。
『ゼツボォグ・アルノミィィィィィィィィィ〜』
 ゼツボーグ・アルノミーが、ダンサーとナイトを放り投げて、その矢をつかみ、じゃれ始めた。
 クレリックは地に転がったダンサーとナイトに応急的な癒やしの光を送る。
「アーチャー、今のうちに、希望の星をサガして!」
 アーチャーがうなずき、ホープ・ジュエルをかざす。
 マタタビ作戦は、ある意味で失敗だったが、それでも希望の星をサガすだけの時間を稼ぐことは出来た。その隙に、クレリックはダンサーとナイトに駆け寄り、癒やしの光を送る。
ナイトが起き上がった。
「うう……。ありがとう、クレリック。甘噛みどころじゃなかったよ……」
 ダンサーも起き上がる。
「ネコって、結構、力、強いんだな……」
 アーチャーが驚きの声を上げた。
「希望の星が見えない!?」
「え!?」
 クレリック、ナイト、ダンサーが驚きの声を上げる。ウィッカがすかさず、ホープ・ジュエルを掲げたが。
「……嘘……。希望の星がない……」
 ナイトが立ち上がる。
「どういうこと!?」
 ウィッカが言った。
「わからない! でも、あのゼツボーグの中には、希望の星がないの!」
 希望の星がない? ということは、あのゼツボーグは誰かの絶望から生まれたものではない、ということか? それとも、もしかしたら……。
「アッハハハハハハ! これは傑作だわ! 正真正銘、もうどうにもならない絶望ッてことね!」
 アイ・スクリームが哄笑する。
 ダンサーが苦い顔で言った。
「これだったのか、さっき、感じたのは……!」
 ナイトも、ホープ・ジュエルを掲げる。クレリックもホープ・ジュエルを捧げ持って、ゼツボーグ・アルノミーを見るが。
「……空虚。あのゼツボーグの中は、虚ろなんだわ……」
 希望の星が全く、見えない。
 その時。
『ゼツボォグ・アルノミィィィィィィィィィ〜』
 ゼツボーグ・アルノミーがもてあそんでいた矢が、ナイトの方へ飛んできた。ナイトはホープ・ジュエルをのぞいている。
「危ない、ナイト!」
 クレリックが飛び込んで、ナイトをかばった。二人とも、地に転がる。矢は、二人を通りすぎた先で、爆発した。


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