だが、それでも剣をとり、ココは立ち上がる。ココが剣を構えた時。 「○リキュア、ドリーム・スラァッシュ!!」 「○リキュア、ドリーム・チャントォォォ!!」 「○リキュア、ドリーム・クリアリング!!」 「○リキュア、ドリーム・シュートォォォ!!」 「○リキュア、ドリーム・ビートォォ!!」 五人の必殺技が立て続けに放たれた。ナイトの技は弾いたが、ウィッカの技は抑えきれず、クレリックの技で、防御が崩れ、アーチャー、ダンサーの技がココを直撃した。 絶叫し、ココは倒れた。しかし。 「くっ……! さすがは○リキュア……。だが、私は負ける訳にはいかんのだ。こんなところで、倒れる訳には、いかんの……だ。陛下の、御身のためにも……。今、陛下をさいなむ、痛みに比べれば、これしきの……痛みなど……」 起き上がり、そして、吠える。ココから発されたエネルギー波が、○リキュアたちを吹き飛ばす。 「時間がない。陛下には、時間がないのだ……! このままでは、陛下が……。あのお方が身罷(みまか)られたら、私は、もう生きていけない……」 キララが首を傾げる。 「……オサキ・マックラー皇帝に時間がない? どういうこと?」 「……説明の要はない」 そして、ココは、どこからか、あるものを出した。それは。 ナイトは呟いた。 「……あの玉、なんか、イヤな感じがする……!」 ココが、その玉を自身の胸に、当て、まるで埋め込むように押し入れた。その次の瞬間! 絶叫とともに、ココの体が黒いガスに包まれ、放電が起こり、爆ぜて、巨体が現れた。 白い体に、黒い鎧兜、緋色のマント。顔には、目、口と思しき、黒い穴。目からは、絶えず、黒い涙が流れていた。 『ゼツボォォォォォォォォォグ・アルノミィィィィィィィィィ!』 ナイトが息を呑んだ。 「……ゼツボーグ……!」 再び、ゼツボーグ・アルノミーが咆哮した。
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