夢華はペンデュラムを、愛望は「探索者の耳」を、友希は「探求者の目」を、祈璃は「導きの風見鶏」を腕にとまらせ、それぞれにサガしている。建物内には入れないので、その周囲を探るほかない。建物内については、エミィとキララがマジックアイテムで探査をしている。望遠鏡に似たもので建物内を見ていた。 あちこち散開してサガすもののなかなか見つけられない。 しばらく回って、一同はグラウンドに集合した。 友希が言った。 「見つかりませんね」 愛望がうなずく。 「こっちも」 祈璃は黙って、首を横に振る。 夢華はエミィとキララを見た。エミィが答える。 「建物の中に、ホープ・ジュエルはない」 「そう」 夢華は手にした振り子を見る。地図では、インディゴ・サファイヤがあった山に、○ュアパラディンのエンブレムがあった。その法則通りなら、きっとここ夢の木中学に、ホープ・ジュエルがあるはずなのだ。 それとも。 「違ったのかな、あのマークの意味……」 夢華がそう呟いた時。 空間中にプレッシャーが起きた。これは、あの時、ココ・ロォレターが現れた時と、同じ感覚だ。 果たして、一同の前方、十メートルほどのところに、ココが現れた。昨日にもまして、気迫を感じる。 「○リキュア……。今日は、何が何でも、ホープ・ジュエルをもらうぞ!」 剣を抜き放ち、ダッシュした。 夢華たちが散開してそれをかわす。 「みんな、行くよ!」 夢華が号令をかける。
変身し、ナイトたちが向かう! 昨日と違い、コンディションはいい。互角とまでは行かないが、それでも、昨日のような「勝負にならない」状態ではない。 ナイトの剣が弾かれると同時に、アーチャーの矢が走る。それを切り伏せたココの両側からウィッカの魔法弾とダンサーのキックが迫る。 それをかわし、あるいは剣で反撃するココの動きに合わせて、また、ナイトが斬りかかる。 切れ目のない連係攻撃だ。 「やるな。だが」 ココが構えを変えた。円を描くように、舞うように。 ダンサーが言った。 「流れに巻き込まれちゃダメ!」 ウィッカが聞いた。 「どうすれば!?」 「相手のリズム……サイクルに合わせるの! 見てて!」 ダンサーはココの剣の流れに乗るように、しかし、それに巻き込まれるのではなく、まるで相手の動き……否、舞に合わせるかのように、動いた。 そして、隙を見て、懐に入り込み剣を持った左手を蹴り上げた。 「くっ!」 剣を蹴り飛ばされ、うめいて、ココが間合いをとる。だが、下がった先には、ナイトがいた。とっさに右手の剣でナイトの剣を弾いたが、開いた脇に、アーチャーの矢が命中した。 苦鳴を上げ、ココが体勢を乱す。 そのままウィッカの魔法弾が、いくつもいくつもたたみかけるように放たれた。連続爆発の衝撃で、さしものココも、吹っ飛ばされて地に転がった。
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