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作品名:ファンタシーサガ ○リキュア! 作者:ジン 竜珠

第87回   しょの12・1
 エミィは、紙を使って使い魔を作り、賢に連絡をした。インディゴ・サファイヤのこと、王女のこと、ココが直接乗り込んできたこと、コードックの裏切り……。
 正直、文字だけで伝えられるものではない。
 とにかく、これを伝え、賢たちがどう判断するか。
「きっとすべてを話してくれるよね」
 そう呟いた時。
『エミィちゃん、朝ご飯よ』
 今朝の食事当番、るり子の声が聞こえてきた。
「はーい! ……王女様、朝餉(あさげ)の時間です」
「……んん、はぁい……」
 そう言って、起き上がったキララだったが。
「王女様、座ったまま眠りに落ちないでくださいませ」
「……んあ?」
 そう言ってベッドから降りたキララだったが。
「……王女様、立ったまま眠りに落ちないでくださいませ」
「……んあ?」
「…………王女様、浮遊魔法で移動するのは、おやめくださいませ。ていうか、起きてください」
「……んあ?」
 そのままキララはドアにぶつかった。

 午前十時。
 賢たちはやってきたのだが。
 港で賢は言った。
「マップの欠片、私たちはそれを探す。あなたたちの話を聞いて、確信した。壊れたマップの欠片はここにある」
 それを聞き、夢華は聞いた。
「え? でもインディゴ・サファイヤはもう見つかったし、多分、バイオレット・アメジストだって……」
 賢がうなずいた。
「うん、多分、ていうか、間違いなく夢の木中学校のどこかにあるでしょうね」
 愛望が言う。
「王女様も見つかったし、もう地図は必要ないのでは?」
 賢が聖と巫を見る。二人がうなずいた。
「今朝、エミィちゃんから使い魔の手紙をもらったんだ。いろいろと考えたんだけど。マップを完成させたら、君たちにすべてを話すわ」
 エミィが怪訝な表情になる。
「あのマップに、何か……別の意味があるのですか?」
 少し置いて。
 賢が言った。
「ええ。あのマップには、もう一つ、別の意味、ていうか『力』があるの。私たちはそれを手にしなければならない」
 そして「遺跡でヒントを探す」と、その場を去った。
 夢華たちは。
「じゃ、私たちは、ユメ中(ちゅう)に行こうよ!」
 祈璃が聞いた。
「もしかして、ホープ・ジュエルを探すの?」
「うん!」
 と、夢華は満面の笑顔で答える。友希が困ったような顔になる。
「私たちだけで? せめて、賢さんたちが一緒の時の方がいいのでは?」
 キララも言った。
「もしまた、ココが来たら?」
「だからですよ!」
 と、夢華は言った。
 五人がその勢いに、ギョッとなる。
「あいつらが動く前に、私たちが押さえないと! 幸い、私たちはもう、場所を知ってるんです! だったら先に、残るホープ・ジュエル、バイオレット・アメジストを、私たちが手に入れるんです!」
 友希が言った。
「その状態で、私たちが負けたら、七つ全部が敵の手に落ちるのでは?」
「あーもー、友ちゃんてば! そもそも私たちの目的は、なんだった!?」
 ちょっと考える素振りをして、友希は答えた。
「カーナ・シー・エンパイアが、人間界を闇色に染めて、人々の夢を奪う。ホープ・ジュエルが、カーナ・シー・エンパイアの手に渡らぬよう、護る。ホープ・ジュエルは、ファン・タ・シー・キングダムの至宝であり、神秘の力があるから、それを悪用されないようにする。……だから、○リキュアになった私たちは、カーナ・シー・エンパイアの野望をくじいて、ホープ・ジュエルを……みんなの夢を護る」
「よろしい!」
 と、夢華はニカッとして、友希に言った。
「じゃあ、改めて、友ちゃんに聞きます。今、私たちがやるべきことは、何でしょう?」
 ちょっとおいて。
 祈璃が苦笑いを浮かべて、言った。
「私たち、昨日の一件で臆病になっちゃってたみたいだね」
 そして、一同を見る。
「行こう! 昨日とは違う! 私たちは負けない! 私たちは」
 と、夢華を見た。
 夢華は力強くうなずいて言った。
「○リキュアだから!!」


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