解散し、夢華はエミィのシェアハウスのリビングにいた。エミィが言う。 「女王様が言ってた『伝説の戦士、○リキュアをサガしなさい』って、あの三人のことだったんだね」 夢華もうなずいた。 「そうなんだろうね。きっと、あの三人がこっちにいることを、女王様は知ってたんだよ」 「うん。でも、今、あの三人は変身出来ないっていうことだから、私たちが頑張らないと!」 「だね! それに、今日のゼツボーグ、メチャメチャ強かったし!」 うなずき、エミィはため息をつく。 「せめて、この『伝説の書』が読めたら、何かヒントがあるかも知れないのに」 と、一冊の厚い、古びた本を手に取り、見る。 「賢さんにも、読めなかったんだよね?」 「うん。この封印、多分、人間界に来た時の衝撃で、こっち側の法則による封印がかかったんだろうって」 この書は、エミィが人間界に行く際、女王マーブ・シーから託されたものだ。「きっと、あなたの助けになるでしょう」と。だが、封印がかかってしまっている。そのため、何が書いてあるか、まったく読めない。訳のわからない記号に置き換わってしまっているのだ。 賢たちならあるいは、と書を渡してみたが、彼女たちにも読めなかった。 二人して「ふう」と息をついた時。 「うっきゅー!」 トートバッグからウッキューが飛び出した。目を覚ましたようだ。今日の日中は、ほとんど寝ていたようなものだ。 ウッキューは、しばらく夢華たちを見て首を傾げていたが。 「うきゅう〜」 と、夢華に頬ずりしてきた。 「……そうだね」 と、夢華は笑顔を浮かべる。 「きっと、いい方法があるはずだよ! だから、それをサガそう、オー!」 夢華は右の拳を天に向けて突き上げた。
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