『それは、ホープ・ジュエル……! どういうことなの……?』 女王の混乱は収まっていないようだ。だが、右手の人差し指を唇に当てて考え、しばらくして、なんらかの答えを導いたらしい。 『なるほど、もしかしたら、そういうことなのかも。……エミィ、ほかに○リキュアはいますか?』 「はい、あと三人」 『そうですか……。理論上は、あと二人、現れるはずですが』 エミィが言った。 「つまり、ホープ・ジュエルの数だけ、○リキュアがいる、ということですか?」 『ええ。ですが、あとの二人、あるいは一人は、現れない可能性もあります』 「? 女王様、それはどういう意味ですか?」 首を傾げ、エミィは尋ねる。 『そうですね、あとの二つは、おそらく……』 そこまで言って、映像が揺らぎ始めた。 『……今日は、ここまでのようです。次はいつになるかわかりません。折に触れて、試してください。あなたの健闘を祈っていますよ、エミィ。それから……。あまり無理はしないでね?』 そして、女王との通信が終了した。 変身を解除し、夢華は言った。 「なんか、私たちのこと、信じてないっぽいね、女王様」 「仕方ないよ、○リキュアって言ったら、かつてファン・タ・シー・キングダムを危機から救った、英雄だもん」 そして、通信板を外す。 「また、お話し出来るといいな」 笑顔でエミィが言う。それを見て、夢華の心も温かくなる。 「さて! 帰ろうか、エミィ! ……あれ?」 ふと、波打ち際を見ると、また箱がある。その数、二つ。エミィとともに、駆け寄る。 「……魔力がこもってる。これ、一昨日(おととい)、夢ヶ谷市で見たのと、同じ箱だ……」 エミィがホープ・ジュエルで、チェックをして、ふたを開ける。二つとも中は空っぽだったが。 ふと、疑問に思ったことを夢華は言った。 「なんで、今度はこっちに流れ着いたんだろ?」 エミィがこっちを見て、「うーん」と唸った。
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