放課後、夢華はエミィの住むシェアハウスにいた。 「ふうん。それじゃあ、その○ュアウィズダムっていうのが、昔、ファン・タ・シー・キングダムを護ったんだ」 エミィがアイスティーの入ったコップを手に言った。 「うん。もう何百年も昔のことだから、正確なところはわからないらしいんだけど」 エンブレムのことが頭にあったエミィは、かつての○リキュアのことを話していた。 ストロベリーソーダの入ったコップを手に、夢華は言った。 「でも、そんな昔から、カーナ・シー・エンパイアは、ホープ・ジュエルを狙ってたんだね」 エミィがうなずいた。 「多分ね。でも、この何百年もの間、カーナ・シー・エンパイアは攻めてこなかったの」 「それが、この間、攻めてきたんだね?」 「うん。まさか、ホープ・ジュエルが目的とは思ってなかったけど」 ちょっと考え、ストロベリーソーダを一口飲んで、夢華は言った。 「でもさ、なんか、変だよね?」 「変?」 「うん。どうして、何百年間も、カーナ・シー・エンパイアは、何もしなくて、ここへ来て急に攻めてきたんだろう? 封印されてた、とか?」 「そんなことないよ? 国交こそなかったけど、カーナ・シー・エンパイアは、ちゃんと存在してたもん」 そしてエミィは一口、アイスティーを飲んで。 「……そういえば」 「? なんかあるの?」 「関係あるかどうかわからないけど。あの三人の幹部の故郷が、滅びた後だったの、攻めてきたの」 「……」 「サービ・シー・ランドとか、ムーナ・シー・ハイランドとか、クール・シー・アイランドとかが滅びた、っていう話が出て、何年も経った頃だわ?」 「……ねえ、もしかして、その三つの国を、カーナ・シー・エンパイアが滅ぼしちゃった、ってことはない?」 アイスティーを口に含んでいたエミィがむせる。夢華が謝ると、エミィは言った。 「まさか、そんなこと……!」 「ないとは、言えないよ?」 「でも、三つの国が滅びたのって、災害みたいなものだったのよ?」 そういえば、アイ・スクリームも、そんなニュアンスの話をしていたように思う。特にアイ・スクリームの故郷は海に没した、ということだから、普通に考えたら、災害だろうが……。 「うーん。でも、なんか、引っかからない?」 「……そうかな?」 「そだよ、きっと! よーし、この謎の答えを、サガそう、オー!」 「……絶対、見つからないと思う……」
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