闇を吐き散らかすゼツボーグを見ながら、コードックは呟いた。 「これまでのゼツボーグと、どこが違うんだ? 闇の侵食スピードも変わらないようだが?」 ふと気配に気づき、振り返る。 「……ほう、○リキュアか」 ニヤリとすると、四人のうちの一人、ロングヘアの娘がこちらを哀しそうに見る。この娘とは、ちょっとした出来事があって、いわゆる因縁浅からぬ仲となっていた。 しかし、今はそんな感傷は関係ない。 「お手並み拝見といこうか、ゼツボーグの」 そして変身した四人との、戦いが始まった。
ナイトが剣で斬りつけるが、さしてダメージを与えられない。 『ゼツボォォォォォォォォォグ!』 ゼツボーグが蹴りを放ってくる。それを受け止めたクレリックとウィッカが気合いとともに抱え上げ、ゼツボーグを地にたたきつけた。 起き上がったゼツボーグに、アーチャーの放った矢が命中する。その衝撃で、よろけたゼツボーグに、ナイトがキックを食らわせる。また、倒れ込むゼツボーグ。 それを見て、コードックは呟いた。 「なんだ、いつもの通りじゃないか」 呆れた時。 「……ん? あれは?」 ゼツボーグの体にある「M+」「M−」のキーが、一瞬だが、光ったのだ。そして起き上がったゼツボーグに、ウィッカの魔法弾が命中する。また、二つのキーが光った。 「なんだ、あれは?」 コードックは戦いの流れを注視した。
ゼツボーグの目が光る。そして、右手で「4」のキーを押し、「−」「1」「=」のキーを押していく。すると、数字表示部分に、「3」と表示された。次の瞬間! 「はうっ!」 ウィッカが何かに縛られたかのように直立する。見ると、淡い光がウィッカの周囲を取り巻いていた。 「う、動けない……」 ウィッカは苦しそうだ。 ナイトが言った。 「大丈夫、ウィッカ!?」 言いながら、剣で光に斬りつけるが、光は消えない。次に、ゼツボーグはクレリックを見て目を光らせた。押したキーは「3」「−」「1」「=」。 「2」が表示された瞬間。 「くぅっ!」 苦鳴を上げて、クレリックが直立不動になった。 それを見て、ナイトは気づいた。 「そうか、あのキーで操作されると、私たちの数が減るんだ!」 それを聞いたアーチャーは。 「どうしたらいいの、ナイト!?」
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