20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:ファンタシーサガ ○リキュア! 作者:ジン 竜珠

第11回  
「ええっ、違ったのぅ!?」
 エミィが驚く中、夢華が言った。
「あの先輩、この前行った、スイーツ屋さんの子どもだったの」
 友希が言った。
「この前の、って、スーパーウルトラグランドスペシャルデリシャスゴージャスメガトンパフェの完食したら、っていうイベントをやった、あの……?」
 夢華がうなずく。
「あの時さ、スーパーウルトラグランドスペシャルデリシャスゴージャスギガトンパフェも完食して、チケット、もらったでしょ?」
 愛望が言った。
「そうだったわね」
 と、夢華は三人とわかれた後の事を話した。

「ごめんね、来てもらっちゃって。早速なんだけど、来て欲しいところがあるんだ」
「来て欲しいところ?」
「うん。喫茶店なんだけど。……そこ、僕の家なんだ……」
「……家?」
 昌晴がうなずいた。
 そして向かった先は。
「ここ、先週の日曜日に、イベントやった……」
「うん」
 と、昌晴が振り返る。
「まあ、入ってよ……」
 ゆらり、といった感じで、昌晴がドアまで行き、取っ手をつかんで引き開ける。
 キィ、と、きしんだ音を立てて、ドアが開く。
 恐る恐る中に入ると。
「ああ、いらっしゃい!」
 と、店のママとウェイトレス(おそらく昌晴の母と姉だろう)が笑顔で迎えた。
「こ、こんにち、は……」
 やはり恐る恐るカウンターへ行くと。
 昌晴が言った。
「あのイベント、誰もクリア出来ないはずだったんだ……」
「……へ?」
 昌晴の言葉に、首を傾げていると、昌晴は言った。
「なのになのに! クリアする人がいたなんて!」
 なにがなんだか、わからないでいると、ウェイトレスが苦笑を浮かべて言った。
「いやぁさ、あのイベント、弟の……昌晴のプランだったの。絶対、クリア出来る人なんか、いないって。それがクリアしちゃった人がいたもんだから、ショックだったみたいでね」
 昌晴が言った。
「是非、リベンジしたくて! クラスメイトの中本に、新しいプランのモニターをしてもらおうと思ったけど、あいつ、甘いものが苦手だから。で、いろいろと考えて、モニタリングと同時に、リベンジも果たそうと思ったんだ! 夢の木中学二年二組、岸夢華さん、君に、僕のすべてを……このプランにかけた情熱のすべてを、ぶつけるッ!!」
 ビシィッ!と、昌晴が夢華に向けて、右の人差し指を突き刺してきた!
「……」
「逃げることは許さないッ!」
 カウンターの向こうで、ママが笑顔で言った。
「ごめんねえ、バカな息子で。……ということで。はい、スーパーウルトラグランドスペシャルデリシャスゴージャステラトンパフェ。……あたしらにも、商売人の意地ってもんがあってねえ……」
 ママも、ウェイトレスも笑顔だったが、どこか殺気をにじませる、そんな笑みだった。

 友希が不安げに言った。
「で、どうしたんですか……?」
「完食してやったわよ! 挑戦された以上、受けるのが礼儀だし。……げぷっ」
「そ、そうなんだ……」
 エミィが、困ったような笑みを浮かべる。
「うー、当分、スイーツは見たくないぃぃぃ〜」
 そう言って、夢華がまたゲップをする。
 愛望が言った。
「胃薬、飲む?」
「愛望先輩、持ち歩いているんですか? ……げぷっ」
「ポーチサイズなんだけど、救急エイドセットの中に入れてるの」
「……ください。ゲプッ」
「じゃあ、私、何か飲み物買ってくる」と、エミィが駆け出した。
 友希が一言。
「これをきっかけにして恋が芽生えたりしませんか?」
 夢華は速攻で言った。
「うん、しないから!」


(しょの1の1とか、1の2とか、そのへん・了)


← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 127