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作品名:ファンタシーサガ ○リキュア・しょの6 作者:ジン 竜珠

第4回  
『それは、ホープ・ジュエル……! どういうことなの……?』
 女王の混乱は収まっていないようだ。だが、右手の人差し指を唇に当てて考え、しばらくして、なんらかの答えを導いたらしい。
『なるほど、もしかしたら、そういうことなのかも。……エミィ、ほかに○リキュアはいますか?』
「はい、あと三人」
『そうですか……。理論上は、あと二人、現れるはずですが』
 エミィが言った。
「つまり、ホープ・ジュエルの数だけ、○リキュアがいる、ということですか?」
『ええ。ですが、あとの二人、あるいは一人は、現れない可能性もあります』
「? 女王様、それはどういう意味ですか?」
 首を傾げ、エミィは尋ねる。
『そうですね、あとの二つは、おそらく……』
 そこまで言って、映像が揺らぎ始めた。
『……今日は、ここまでのようです。次はいつになるかわかりません。折に触れて、試してください。あなたの健闘を祈っていますよ、エミィ。それから……。あまり無理はしないでね?』
 そして、女王との通信が終了した。
 変身を解除し、夢華は言った。
「なんか、私たちのこと、信じてないっぽいね、女王様」
「仕方ないよ、○リキュアって言ったら、かつてファン・タ・シー・キングダムを危機から救った、英雄だもん」
 そして、通信板を外す。
「また、お話し出来るといいな」
 笑顔でエミィが言う。それを見て、夢華の心も温かくなる。
「さて! 帰ろうか、エミィ! ……あれ?」
 ふと、波打ち際を見ると、また箱がある。その数、二つ。エミィとともに、駆け寄る。
「……魔力がこもってる。これ、一昨日(おととい)、夢ヶ谷市で見たのと、同じ箱だ……」
 エミィがホープ・ジュエルで、チェックをして、ふたを開ける。二つとも中は空っぽだったが。
 ふと、疑問に思ったことを夢華は言った。
「なんで、今度はこっちに流れ着いたんだろ?」
 エミィがこっちを見て、「うーん」と唸った。


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