20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:ファンタシーサガ ○リキュア 作者:ジン 竜珠

第1回  
まえがき

 ゴメン!! ほんと、マジでゴメンナサイ!!
 これを書くことになったキッカケは、聞かないで? 生きてるといろいろあンのよ、これが!
 この元ネタになったシリーズ、実はここ数年のものしか存じません。だから、同じモチーフ・同じネタ、かぶりまくると思います。
 ご存じの方もいらっしゃるように、こちらでは二次創作ネタはご法度。厳密には二次創作ではありませんが、まあ、ほぼ二次創作もの。当初、二〇二一年七月六日の午後十一時までには、落とさせていただく予定にしてたんですが、これを書くように「勧めた」ある方に本データを送信したところ、「削除要請があるまで残しなさい」というメッセージがありました。なので、残させていただきます。平にご容赦を!




 異空間に存在するファン・タ・シー・キングダム。そこは夢と希望にあふれる楽園だった。だが、その国を、悪の帝国、カーナ・シー・エンパイアが襲撃した。そしてその時の混乱で、ファン・タ・シー・キングダムの至宝「ホープ・ジュエル」が、人間界に散らばってしまい、王女も行方不明になってしまった。
 王女キララの侍女を務めていた少女・エミィは女王マーブ・シーから「人間界へ行き、王女、散らばった七つのホープ・ジュエル、そして伝説の戦士・○リキュアをサガしなさい」と、命じられる。
 そして、エミィは人間界へとやってきた……。

 夢の木市にある夢の木中学。放課後になると、生徒たちの声で賑わいが増す。
 中学校の中庭にある、時計台の前に、四人の女子が集まっていた。
「ねえ、今度の日曜日に、街のスイーツ屋さんのイベントに参加しない?」
 そう言ったのは、ショートボブの少女。二年二組の岸 夢華(きし ゆめか)だ。しばらく前、彼女は、ある事件に遭遇した。街の西にある森林公園で、怪物に襲われている少女……エミィと、エミィが人間界に来たときにいつの間にか一緒だったドラゴンパピィ(ドラゴンの子ども)のウッキューを助けたのだ。
「エミィの夢を叶えたい!」
 そんな、夢華の強い想いに応え、ホープ・ジュエルの一つ、レッド・ルビーが反応して、夢華は○ュアナイトになった。
「イベント、ってなに?」
 三年一組の保健委員、ロングヘアの相良 愛望(そうりょう めぐみ)が聞いた。しばらく前のこと。街をカーナ・シー・エンパイアの怪物、シツボーグが襲撃した。その時、けがをした子どもをかばったのが、彼女だった。
「この子の夢を守りたい!」
 そんな、愛望の強い想いに応え、ホープ・ジュエルの一つ、グリーン・エメラルドが反応して、愛望は○ュアクレリックになった。
「スーパーウルトラグランドスペシャルデリシャスゴージャスメガトンパフェを十分で食べ切ったら、お代が無料になって、しかも千円分のサービス券がもらえるんだよ!? ね、行こう!? みんなの夢をサガそう、オー!!」
「いやです。適度な甘いものは疲れをとってくれますが、オーバーすると、脂肪になっておなかにいきますよ?」
 無表情で答えたのは、一年五組、弓道部のホープ、ポニーテイルの伊手 友希(いて ともき)だ。今は、定期テストの前で、部活は休みだ。しばらく前、夢の木中学校を、シツボーグが襲撃した。弓道部の新人戦を控える部員を守るため、単身、シツボーグに挑んだ友希。
「みんなの夢を貫きたい!」
 そんな、友希の強い想いに応え、ホープ・ジュエルの一つ、オレンジ・アンバーが反応して、友希は○ュアアーチャーになった。
「あ、これ?」と、エミィが夢華の鞄からのぞいているチラシを出した。
「スーパーウルトラグランドスペシャルデリシャスゴージャスメガトンパフェを完食したあなたに、さらなるビッグチャンス! スーパーウルトラグランドスペシャルデリシャスゴージャスギガトンパフェを二十分以内で食べた方は、お代は無料、さらに五千円分のサービスチケットを進呈。なお、ギガトンコースは、四人までのチーム戦でお願いします。注意・メガコースもギガコースも、予約が必要です。……だから、私たちに声をかけたの?」
 エミィは、今、こちらで夢華とともに夢の木中学に通っている。クラスは夢華と同じ二年二組だ。魔法で「よその街から転校してきた麻城(まじょう) エミィ」と、思わせている。しばらく前、シツボーグの猛攻で三人が傷ついたことがあった。それを見て、何もできず、守られるだけの自分が悔しくて、そして、彼女は願ったのだ。
「みんなの力になりたい! 一緒に夢を守りたい! 一緒に夢を叶えたい!」
 そんなエミィの強い想いに応え、ホープ・ジュエルの一つ、ブルー・アクアマリンが反応して、エミィは○ュアウィッカになった。
「ねーねー、行こーよー!」
 夢華の言葉に、友希がジト目で言った。
「駄々っ子がいます」
 エミィは苦笑いでため息をついた。ふと、思い出したことがあったので、言ってみる。
「ねえ、夢華。そういえば、夢華の家の近所に引っ越してきた鳳 祈璃(おおとり いのり)さん、って、やっぱり、歌って踊るユーチューバーの、オードリーなの?」
 エミィは学校近くにあるシェアハウスの一室に住んでいる。ここのオーナーの親戚だと、魔法で思わせているのだ。
 友希も言った。
「鳳さんって、今日、転校してきた、あの人ですか?」
 愛望がうなずく。
「ええ。三年三組に転校してきました。やっぱり、オードリーじゃないか、って話があったんですけど、本人は否定しています」
 友希が少し考える仕草をする。
「昨年度……この二月に、弓道部で、演舞をアップしようっていう話が出たことがあるらしいんです。学校から許可が下りなかったそうなんですけど。その時に、当時の部長と、二年生だった副部長がいろんな撮影所を回ってて、そこでメイク前のオードリーに会ったらしいんです。さっき、当時の副部長……今の部長さんに会ったんですけど、転校生とオードリーがうり二つだったって言ってました」
 みんなして「うーん」とうなったが、愛望が柔らかな笑みで言った。
「みんなに内緒にしてるんなら、そっとしておきましょ? ね? 夢ちゃんも、ご近所さん以上の、お付き合いは控えること。必要以上の干渉をしてはダメですよ?」
 その言葉に、うなずいてから、夢華は言った。
「だからさ、今度の日曜日……」


次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 515