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作品名:浜辺恋愛 作者:konyuu

第13回   似ている
今日の希は何かソワソワしていた。そう今日は優也との私服デートの日だった。いつも会っているのに改まって時間を決めて会うのは初めてだった。
何を着ていこうか。少し位はメイクもするかな。優也君はどんな感じが好みなんだろう。色々考えるが全く決まらない。考えるたび何故かドキドキしていた。

なんだか私恋してるみたいだなぁ   ん・・・? 私優也君の事が好きなのか?

「ヤバ 時間だ」希は急いで準備した。

今日の優也も何かソワソワしていた。なんだろう?いつも会ってるのにこうして改めて会うのは初めてだからかな。服装はどうしようかな?いつもどおりでいっかな?少しはオシャレするかな? 

なんだか俺恋してるみてぇだな   ん・・・? 俺希の事が好きなのか?

待ち合わせ場所には二人同時に着いた。笑顔になり「今来た。」二人同時に言った。二人は笑った。

自然に二人は手をつないだ。ごく普通のカップルだった。お昼を緑いっぱいの公園で食べていた。公園には土曜日ともあり家族ずれが多かった。優也は俯いた。

「優也君?どうしたの?」家族ずれを見ていた優也が俯いたので希は聞いた。

「俺さ、家族で公園に来たことないんだよな」と悲しげに言った。「俺が幼い頃両親事故で死んじまったんだ。」「いや、もしかしたら来たことはあるのかもしれねぇけど俺が覚えてねぇだけかもしんないけどな。公園って記憶がないんだ。」

希は黙って聞いていた。 

「その代わりおじさんがよく海には連れて行ってくれた。海が近くでいいなぁって、おじさんの子供になりたい。なんて言ってたらしいんだ、本当になっちまったが。」

悲しげな優也の顔を見るのは初めてだった。

「私も海にはよく行ってたよ。家も私が生まれる前はお兄ちゃん連れて公園行ってたんじゃないかな?」

優也につられて希も話始めた。
「お兄ちゃんも事故にあったんだ。それからずっと眠ってるの。全然起きないの。」
「でもね、話かけるとちゃんと返事するの、声を出すわけじゃないんだけど・・・」

優也は聞いた。「事故だったんだ。それからずっと?」

「うん。ずっと。意識が戻らないの。でも私ずっと話しかけてるんだ、するとね顔が怒ったり笑ったりするの。お母さん達に言っても信じないんだけどね。」

「希にだけ反応してるってことか?兄ちゃん希のこと可愛がってたのか?」

「私はあんまり記憶無いんだよね。私2歳の時お兄ちゃん事故にあったみたいだから。」

希には、幼い頃のはっきりとした記憶はない。記憶があるのは兄がベットの上でいつも眠っていることだけだった。



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