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作品名:呉子 作者:高木紀久

最終回   1
自ら進んで戦役に参事することなき者、生産性に資することなき者。国家は、これを禄すること能わざるなり。
(呉子 民生篇)

戦(いくさ)に出て、勇なくして、戦果なき者、車(馬に牽かせる軍用の車輌=戦車)に乗じて、自ら指揮を執らず、徒らに馬を休ませる者。将師(師将)は、これを賞すること能わざるなり。
(呉子 軍制篇)

天官とは、即ち、呪(しゅ)である。呪とは、即ち、呪い(まじない)である。
(呉子 天官篇)

東西縦横を語る説客の論に耳を傾けることなく、政事に励み、法を整備し、強国と誼を通じ、兵備を怠ることがない。これは、良主の務めであり、心得である。
(呉子 経世篇)

守権と攻権
攻勢一辺倒の指揮官は、優秀な指揮官とは言えないだろう。しかしながら、守勢に徹していては、敵の中軍を破ることはできないだろう。攻防の均衡が取れていることが重要なのである。
(呉子 権謀篇)

国を守るに当たっては、平時より兵を練鍛し、利器を備え、車輌を整え、常に隣国の動静に目を光らせている。これらのことを怠ることなく行うことが、防国の基本である。
(呉子 国防篇)

治兵と統兵
統兵(兵を統べる)
兵を統べる。兵を統べるとは、どういうことだろうか。兵を統べるには、まず、軍団をいくつかの部隊に分割し、各部隊ごとに、それぞれの指導者を配置することである。十人からなる部隊には、十人の部隊をあずかる什長(隊長)を配置する。百人からなる部隊には、百人の部隊をあずかる卒長(軍曹)を配置する、千人からなる部隊には、千人の部隊をあずかる旅長(大将)を配置する、一万名からなる師団は、一万名の師団をあずかる師将(元帥)が統率する、という具合である。次に、命令系統である。まず、一万名をあずかる元帥(師将)が、それぞれ千人をあずかる大将(旅長)に命じる。次に、千人をあずかる大将(旅長)が、それぞれ百人をあずかる軍曹(卒長)に命じる。次に、百人をあずかる軍曹(卒長)が、それぞれ十人をあずかる隊長(什長)に命じる。最後に、十人をあずかる隊長(什長)が、それぞれの部下である士卒に命じる。こうすることによって、一万名の全軍を指揮する元帥(師将)は、いちいち、ぼう大な員数に上る部下の全員に下知を下すことなく、わずか十名の大将(旅長)に下命を発令するだけで、全軍に命令が行き届くのである。こうすることによって、元帥(師将)は、あたかも己が股肱を駆使するごとく、軍団を制御することが可能となるのである。これが兵を統べるということである。

治兵(兵を治める)
兵を治める。兵を治めるとは、どういうことだろうか。兵を治めるには、まず、軍隊内の法律を厳正化することである。法を厳正なものとし、軍内の綱紀の引き締めを図るのである。法の厳正化とは、即ち、功ある者には、重賞をもって報い、罪ある者には、厳罰をもって臨むということである。こうすることによって、父は子を子と思わず、子は父を父と思わず、軍内の全ての将兵が、私心なく公役に服し、行動は迅速に、判断は賢明に、となる。こうすることによって、組織は秩序によって整合化が図られ、兵の士気は高く、軍隊の強大化が図られるのである。これが兵を治めるということである。
(呉子 統帥篇)


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