ケンちゃんの家に大きな荷物が届きました 空になった大きなダンボールが部屋にありました ケンちゃんがクレヨンで窓とドアを書きました お父さんがカッターで窓とドアを切りました 「わぁ〜〜い、ボクのお家が出来た!」
お気に入りのオモチャを持って、お家の中に入りました ハンドルが付いています レバーを入れると、3つのサイレンが鳴ります 「そうだ!」 ケンちゃんはクレヨンで、細長い窓を書きました フロントガラスが出来て、お家の自動車になりました さっそくお出かけです 道路が混んでいても平気です
ウゥ〜〜ウゥ〜〜 「火事です、火事です。みんな、どいてくださ〜い」 ピィポーピィポー 「お腹が痛い人です。みんな、どいてくださ〜い」 パァプーパァプー 「え〜と、え〜と・・・。みんな、どいてくださ〜い」
どんどん走って野原に着きました ウサギさんが来ました 「あら?いつのまにか野原の真ん中に、お家が立っている ここはケンちゃんのお家?」 「ウサギさん、どうぞ入って下さい」
キツネさんが来ました 「あら?いつのまにか野原の真ん中に、お家が立っている ここはケンちゃんとウサギさんのお家?」 「キツネさん、どうぞ入って下さい」
タヌキさんが来ました 「あら?いつのまにか野原の真ん中に、お家が立っている ここはケンちゃんとウサギさんとキツネさんのお家?」 「タヌキさん、どうぞ入って下さい」
キリンさんが来ました 「あら?いつのまにか野原の真ん中に、お家が立っている ここはケンちゃんとウサギさんとキツネさんとタヌキさんのお家?」 「キリンさん、どうぞ入って下さい」 「首がつかえて入れないよ」 そこで、屋根にも窓をつけました
ゾウさんが来ました 「あら?いつのまにか野原の真ん中に、お家が立っている ここはケンちゃんとウサギさんとキツネさんとタヌキさんとキリンさんのお家?」 「ゾウさん、どうぞ入って下さい」 「お腹がつかえて入れないよ」 そこで、ドアを大きくしました
「それでは発車しま〜す」 「わぁ〜お家かと思ったら、自動車だ」 ウサギさん、キツネさん、タヌキさん、キリンさん、ゾウさんを乗せて、出発です 海に着きました
ゾウさんのすべり台で遊びます 鼻をすべって海にザブン キリンさんのすべり台で遊びます 首をすべって砂浜にトン ウサギさんはピョンと跳ねて上手に着地しました キツネさんはクルッと見事に一回転 タヌキさんはドスンと尻もちをつきました
それを見ると、ケンちゃんは心配になりました 「ウサギさんやキツネさんのように、上手にできるかな?」 「ケンちゃんも早くすべっておいで」 ケンちゃんは思い切ってすべりました トンと着地して、すぐに立ち上がって両手を広げました 「すごい、ケンちゃんが一番かっこ良かったよ」
遊び疲れてケンちゃんは眠ってしまいました 運転手さんが寝たので帰れません 「困ったね、どうしよう?」 ゾウさんがケンちゃんを鼻でクルッと持ち上げて、キリンさんの背中に乗せました お家の自動車は自分の背中に乗せました
「ケンちゃんを届けに来ました」 お母さんは、びっくりしました 「あらまぁ、ケンちゃん、お友達がたくさん出来たのね」
今日もケンちゃんはお家の自動車を運転します 今度はどこへ行くのかな?
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