※みゆきちゃん
「おかえりなさい」
私は兄に対してだけ言いました。 なぜか兄と腕組して帰宅した瞳には 最大の警戒を払っています。
「ただいま帰ったわよ美雪さん ( ・´ー・`)」
そのどや顔はなんのつもり… (;・∀・) 奴は昨夜暴れまわったことから、 私の中ではお腹のすいたチンパンジーと同等の 危険生物にランクされています。
チンパンジーを舐めてはいけませんよ。 握力が500ありますから。人間の骨など軽く砕きます。
「ひとみが先にお風呂入っていいよ」 「賢人が先で良いわよ」 「じゃ、じゃあ一緒に?」 「えっ (≧∇≦)」
ちょ(#^ω^) なんなの二人の仲の良さは。 いったい会社で何があったの。
私がおにいにお昼の一言メール (お弁当のおかずやその日の天気などを報告する)を 送った時は何も返してくれなかったけど。
それと朝イチで送られてきた茶番のメールは削除しておきました。 明らかにフェイクだと分かったけど。あえてスルーです。
「やっぱり先にご飯を食べましょう。 美雪さん。作ってくれてありがとね (^○^)」
「ふん (^_^メ) 適当に食べてください。 洗い物はお願いしますね」
私はこんな奴の顔すら見たくないので 自室の布団の上に横になった。 普通に考えて今夜の11時過ぎなんだよね。
こんな時間に帰宅するのがデフォなんて お兄ちゃんの会社ブラックすぎるよ。 土日休みなのが唯一の救いだね。
『賢人ぉ。からあげ食べさせてあげるわ。 おくち、あーんして (⋈◍>◡<◍)。✧♡』
『あーん (´ー`)』
『その顔文字だとあーんしてないわ (*^▽^*)』
『( ゚Д゚) こうかな?』
『ちょっとキモイけどいいわ。はい (*^▽^*)』
もぐもぐ…
『おいしい? °˖☆◝(⁰▿⁰)◜』
『うん。おいしいよ (∩´∀`)∩ ひとみんが食べさせてくれたから (*´▽`*)』
『まあうれしいわ。けんとのことだいちゅきよ』 『僕も大ちゅきー』
(*´ε`*)チュッチュ (*´ε`*)チュッチュ (●´Д`)ε`○)(*´Д`)ハァハァ
団地は狭いので会話が丸聞こえです。 たまに隣の家の夫婦の怒鳴り声も聞こえてきますよ。
私はふすまを全力で明け、瞳のアホに殴りかかろうとしました。
「先に言っておくわね。私と賢人は夫婦です。 夫婦が家でイチャイチャするのは当然だし、むしろ健全です ( ・´ー・`) ( ・´ー・`) ( ・´ー・`)」
私は反論するより前にスマホで前回の内容を読みました。
前作でも説明しましたが、私達は 「小説に出演していることを自覚しているタイプのキャラ」 なので作品に対するつっこみや、 作者への攻撃が可能となります。
お兄ちゃんのバカ……。 会社でこのアホと結婚するって言っちゃってる (´・ω・`) 会社の法律化されちゃったら面倒だ…。
しかも瞳のヤンデレっぷりが精神病のレベル。 喜怒哀楽が激しいってレベルじゃないでしょこれ。
「瞳さんにお願いがあるんです」
「なにかしら」
「今すぐ青酸カリを飲んで自殺してください」
「はいはい。(*^▽^*) 好きなだけ吠えていなさい。 あなたが何を言おうと何を願おうと事実は変わらないのだから。 賢人もそう思うわよね? 私とあなたの関係は何だったかな?」
「夫婦だよ (*^▽^*)」
お兄ちゃん……
「ほら見なさい (*^▽^*) 夫婦だから顔文字も同じよ」
私は怒鳴り散らしたかったのですが、困ったことに寝不足です。 昨夜は兄に添い寝をしてもらいましたが、 瞳のヒステリーに脅えて満足に眠れませんでした。
明日は1限の授業があります。 私の英語の必修クラスは毎週水曜なのです。 大学生である以上、必修授業を落とすわけにはいきません。
私はふらふらする頭を押さえ、布団へ転がり込みました
『(。・ω・。)ノ♡ けんとくぅん。今日はいっしょににねましょう?』 『うーん ( ゚Д゚) でも、みゆきがおこるだろうから、きょうはごめんね』 『あらそうなの 残念ね』 『(∩´∀`)∩ またあした、いっしょに、かいしゃにいこうね』 『そうね (^_^) 毎日かいしゃにいくのがたのしみだわ』
全部聞こえてるんだよ (-_-メ) ひらがなが多いのが気になるけど。 兄は入浴後、ちゃんと私の布団のところへ来てくれました。
私を抱き枕のように抱いてくれて、少し暑苦しくて 目が冷めちゃったけど、そのまま寝ました。 夜はまだ涼しいからエアコンなしで寝れます。 私はエアコンの風が苦手だから、真夏でも寝る時は エアコンをオフにしますけど。
つーか兄と私が寝たらヤンデレ瞳がぶち切れそうなんですが。 なんで認めてくれたのか理解に苦しみますね。 それとこの話の内容短くないですか。
|
|