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作品名:令和10年。財政破綻と強制労働と若い兄妹の絆の物語 作者:なおちー

第1回   あらすじ@
    !! 注意 !!  
              2019年の執筆です。

  本編の設定説明で非常に淡々としています。
        つまらない話なので本編が読みたい人は、
                 三回あたりまで飛んでください。

金融の話をする。外為のドル円相場を考えると、
2009年のリーマンショック後、2011年には極端な円高となり、
1ドル-75円まで落ち込んだ。大暴落である。
執筆時点では円が110から112年あたりを行き来していて心地よい。

為替相場は日本のGDPに深刻な影響を与える。
現在の我が国の製造業の衰退が叫ばれて久しいが、
実のところ日本を支配する大企業の大半を製造業が占める。
国家の歳入は製造業(自動車・電気製品を中心)の
輸出による外貨獲得に頼るところ大である。

この作品では為替相場など気にする国民はいない。
考えるだけ無駄だからだ。一体何が起きたのか。


「自民党の暴走」である。


私は現政権与党を全力で批判する。
仮に政治権力が暴走し、また経団連を中心とする
資本家連中の都合の良いように労働者を隷属化し、使役したら
どんな日本になるのかを夢想し、またその地獄の世界で
男女の恋愛を描くという、まれにみる物語である。

あらすじで書いた
「一億総奴隷社会」「資本主義帝国」と何か。

日本国にはわずか0.6パーセントの資本家が存在するとされる。
残りは「労働者階級」すなわち「家畜」である。

自らの労働時間を雇い主に提供すること
なしに生存の権利を有されない存在である。
社会主義ではプロレタリアートと称する。

特に日本人は、自分の全てを捨てでも会社のために貢献し、
自発的奴隷状態になることを不思議に思わない。
まったく奇異な民族であると筆者は理解している。

日本の労働環境の本質が古代エジプトの奴隷から
一ミリも進化してないことは学園生活でも繰り返し述べた。

おいおい。ちょっと待ってくれ。生活保護を中心とした
社会福祉があるじゃないか。国民の生存の権利は
憲法が認めているじゃないか。そんなツッコミが脳内で聞こえた。

そんなもの、この作品にはない。

憲法は国会議員にとって都合の良いように改正されまくり、
基本的人権の項目は削除された。また憲法9条も改正され、
日本は独自に軍事力を有するに至っている。

その辺の書店で売ってそうな、近未来を描いたSF小説のノリだろうか。

私が一番に伝えたかったのは、

@資本主義が限界まで発達した社会では
A貧富の差が極限まで悪化し、
B最終的にほぼ全ての国民は資本家の奴隷として一生を終えることになる。

この作品の主人公は社会人である。

彼の会社の雇用環境は下記の通り。

・時給210円
・一日16時間労働
・会社近くの寮、もしくはアパートでの生活を強制。
・勤務態度に問題のある者は、拷問もしくは銃殺刑

これは何も彼らがブラック企業に勤めているわけではなく、
令和10年なら普通の雇用条件だ。
最低賃金法は令和3年あたりで改正され、例えば筆者の住む
埼玉県では170円まで落ち込んだ。彼らの210円は安いとはいえない。

昇給、賞与、退職金など存在しない。おっと。まだ書き忘れた。

・平成30年と比較して物価の変動はなし。
・消費税率34% 
・その他、各種税金の支払い額は変化なし。

つまり生活が成り立たない。

日本国民のほぼ全員が金融機関から借金をして毎日の
生活費をまかなっている状態である。
この国民の一人当たりの平均的な債務残高は、
4000万から5000万と言われている。
それだけ借り入れをしないと生活を維持できないからだ。

金利は借入額にもよるが。14%から24%である。
ほとんどの人が100万以上は余裕で借りているので金利はMAXである。

利息制限法は? 金融庁による監査は? そんなものはない。
自民党の目的は、全国民を借金漬けにして社畜化することである。

ところで財務の話になるが、
この世界では国民から多額の税金を搾り取ることによって
PB(プライマリー・バランス)の大幅な改善に成功している。

我が国の財務状況とは、すなわち歳入に対して
その半分が社会保障費の支出に回るという、異常極まる状態だった。
2019年度の政府の債務残高は1100兆であり、GDPの倍近くである。

なんと「OECD」経済協力開発機構からも
「おめーの国www赤字多すぎwww先進国の中でも
 かなりやべー水準やぞwwwwはよ増税せーやwww」
 とツッコミを入れられている。余計なお世話である。

これだけ聞くと、「うちの国、借金大国すぎんだろwwwオワタwwwww」
となるかもしれないが、ちょっと待ってほしい。

アベノミクスの効果は、

@日銀の大規模金融緩和
A為替相場の円安への誘導
B輸出を中心とした大企業の利益拡大
C円安とインバウンド消費のコンボで設ける

しかし、

Dほとんどの国民の利益に繋がってない。
Eむしろ誰も豊かになってる実感がない。
Fそもそもデフレを全く克服できてないのに増税。オワタ(^○^)

なのが実情である。

問題はBとDである。

日本の企業は「外国資産への投資」や「利益剰余金の確保」には積極的である。
費用として計上される支出を極端に嫌う。
例えば、人件費の支払い(給料アップ)、直接雇用者を増やすこと(雇用者を増やす)、
国内の設備投資(新しい工場やオフィスを立てる)
国民の生活の安定など一ミリも考えてないのだ。

我が国は赤字大国として知られるが、それは財務の範囲の話で。
政府が中央銀行やその他金融機関に対し大量の債務を抱えている状態を示す。
いわばお国の内部事情なのである。

(テレビの影響で勘違いする人がいるが、国債の発行とは政府が日銀、銀行、保険会社から
 買い集めるものであり、分かりやすく説明すると債券日銀、債務政府の関係である。
 金融の視点では国民一人一人の借金とは表現できない。ただし、政府は債務返済のため
 税収を増やす必要があり、増税した結果、あたかも国民に国債の債務が
 あるかのごとく錯覚する。これは明らかなる勘違いであることを伝えておく)

視野を広げて外国から見た日本国を考えてみよう。

日本は対外的には「債権国」なのである。
なぜなら日本国の対外純資産の額は、およそ300兆。なんと黒字である。
この額は財務省のHPに平成29年度の詳細が乗っているのが、
ニュースサイトでは現在まで同じ額で推移していると報じられている。
https://www.mof.go.jp/international_policy/reference/iip/2017.htm

直接投資、証券投資によって資本金が900兆。
外貨準備もかなりの額だ。一方の債務は600兆。
差し引き300兆の純資産。簡単である。

つまり日本の財政は赤字大国(クソ)
世界的には黒字国(キラッ☆彡)。

たしか中国に次いで世界二位の黒字国だったと思う。
貿易収支では対米で2〜3兆円の黒字を出し続け、
トランプやライトハイザー君たちを困らせている。

米の通商代表が認めている通り、日本の自動車を中心とした
製造業輸出額は依然として強い。誰がどう考えても日本は工業大国である。

海外のメディアから日本はキャッシュリッチな国と度々報じられる。
そんなこともあってか、「円」の信用度は依然として高い。

その証拠として世界経済が不安定な時には
世界中から円が買われて極端な円高になったりする。
こういう時に外貨建ての金融資産を持っている人は大損したりする。


この国の経済は『大企業の資本家』を中心に行われている。

・外国人受け入れ拡大法案(正式名称は…入国管理改正法だったかな?)
 3万人の根拠は経団連の発案である。これが国会審議を無理やり通過した。

経団連「労働者の数が毎年3万くらい足りねーぞwww」
自民「うっす。海外から毎年3万人の奴隷連れてくるっすwwww」

・時給150円で働いてる外人がいたことがニュースで問題となった

企業「外国の仲介業者(ブローカー)に騙されたんじゃねえのwww
   食うもんがなければ草でも食ってろよWindowsww」  

自民「俺も知らねえよwwwwうぜーなwww
    あと外人にも厚生年金に強制加入して払ってもらうからwww
    日本に住んでんだから文句は言わせねえぞwwww」

外国人「僕の給料明細書……漢字だから読めません……
    毎月引かれているこの2万4千円てなんですか?」

・2019年。春闘

経団連「賃上げ? ガチでうぜーwww
    なんで俺らが奴隷どもに給料払わないといけねーのよwww
    日本人も外人と同じで時給150円で十分だろwwww」

自民「で、でもあいつらにも少しは食べさせてあげないとww
    生きていけねえっつーかwwwそこを何とかお願いしますよwww」

・43歳以上の正社員のリストラ増加

資本家連中「ぶっちゃけ、あいつらの退職金を満額払うのが嫌だwww」

自民党「ちょwwwこんなに首切っちゃうんすかwwww
    首になった奴ってショックで食事とか喉を通らなくなったり、
    電車で飛び降り自殺しちゃうらしいんすけどwwww」

資本家連中「そんなの知らねえよwww死にたい奴はさっさと死ねwww」

自民党「資本家さんwwwマジパねえっすwwww
    俺らもあいつらが何人死のうと痛む心はねえっすけどwww
    働き手が減ると税収が減っちゃうんで困るんすけどwww国家的にwww」

2018年度、第3四半期、第4四半期。2019年度第1四半期。
東証一部上場企業による「早期希望退職」という名のリストラを敢行。
米中貿易摩擦による影響などで経営が悪化したためである。

日本コカ・コーラ
ルネサス・エレクトロニクス
カシオ
パイアオニア
ニコン
他数社。(筆者が覚えてない)

首になった社員は、4000人はくだらないだろう。

43歳以上といえば、仕事でも脂の乗った年代であり、大きな子供がいたり
住宅ローンや家賃の支払いに追われている最中であろう。

前作『午後2時55分で何かが起こる』でも書いたが、大手銀行三社でも
計1万7千人の大規模リストラを現在までに継続中である。
銀行とは、資本主義経済の根幹であり、人間でいえば血のめぐる動脈である。

最近ロイターの記事で日銀の黒田ちゃんはこんなことを言っていた。

「スーパー・デフレ経済と金融がこのまま推移するとwwww
 2025年までに地銀と信用金庫の55%が赤字になるからwww
 金融機関は末端からどんどん死んじゃうよぉwwww」

あと「個人向けの生命保険会社」も完全なるオワコンだ。

多くのFPを初め専門家は、生保に加入するなら
県民共済の掛け捨ての保険で十分だと指摘。
筆者も全力で同意したい。どのみち大病をしても、
完成度の高い健康保険制度(公的保険)があるのだから、
民間保険とで二重で契約する意味はほとんどない。

そもそも現金預金が十分であれば、仮にがん治療となった場合でも
貯金が100万程度あれば足りるそうだ(早期発見で治る場合は…だが)

まして超低金利が今後も継続するのが必死なので
貯蓄型、積み立て型の保険を勧められても困る。

金融会社は、悪徳商売を続けている。
退職金が出た世代へ、金利が高いからと、
今流行りの外貨建て生命保険や外貨建ての預金を勧めたりしている。
定番は米ドル。豪ドルなどだ。

「まさにクソ商売」

為替相場の恐ろしさを知らぬ素人に、
多額のお金を人質として差し出させ(1000万単為が多い)、
各種手数料を払わせる。

為替相場の変動幅は大きい。多少の利ザヤで稼いだ金など
世界経済の影響を受けて一瞬で吹き飛ぶこともめずらしくない。

信じて預けたお金が為替レートで大幅に元本割れしてしまい、
中途解約したくても別途手数料を取られ、
日本円に変えた時には300万単位の損失を出すことも珍しくない。

こうやって一般人を騙す商売をしている連中は必ず地獄に落ちる。
私がこの世で最も許せない人種である。

・官房長官殿「全国的に有効求人倍率は一割を超えている。
       景気が良い証拠である!!」

・筆者「え?」

人手不足が指摘される職種の倍率

土木、建築関係      6倍など。
看護、介護職、保育    3倍など
飲食などサービス業    調べてないから分からない


他にも筆者の住んでいる地域で人手が足りないのは
3Kに該当する職場を中心に、離職率が極端に高い職場ばかり。

「誰もやりたくないクソ仕事だけが倍率を押し上げている」

⇒少子高齢化⇒若者の人数不足⇒
若者は離職率の高い職場は避ける⇒
特定の職種に人手不足が深刻化⇒外人を雇う

(疾走外国人の数は7000人など言われているが…
 自民が隠蔽し、野党が一生懸命暴こうとしている…
 また指三本切断クラスの大怪我をした外人の数、300を超えるらしい)

官房長官殿
「若者の売り手市場だぁwwww 
 学生は就職には困りませんwww
  アベノミクス、ハンパねーっしょwwww」

企業「うっすwww若い奴隷は欲しいぞwww
   ただし、40過ぎのおっさんはどんどん解雇ねwww
   ちなみに管理職の奴らも例外じゃねえからwwww」

40過ぎの人は、無慈悲に解雇されることによって「生存の権利」を奪われ、
若者の雇用枠を空けてくれている状態である。若者たちは、
正規、非正規問わず低賃金で雇われていることは言うまでもない。

日本国の衰退はこれからも続いていくだろう。

2019年10月から予定されている幼児教育無償化など
少子化対策にはほとんど影響がないであろう。
夫婦が低賃金で共働きをしていること自体が大問題なのだから。

一部の公務員を覗き、日本国民は政治権力によって保護されておらず、
結局「資本家(企業)」によって生殺与奪の権利を握られているのである。

かつてこの国は「軍部」が国家の上に立ち、国民を隷属化した。
現在の日本は、「資本家」が国民を実質的に支配している。

かつてレーニン達ソビエトの賢者たちが目指した社会とは、
「半資本主義」「反帝国主義」「反民主主義」であり、
上で書いた根底を切り崩そうとする歴史的な実験だったことを忘れないでほしい。


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