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作品名:あらすじ? 作者:あんぱん

第3回   修学旅行(3日目)
 電話が鳴っている。あぁ、モーニングコールか。ボケボケの頭で電話に出た。外人が何やらしゃべっている。俺は英語がさっぱりだめだ。よって、何を言っているかさっぱりわからないのですぐ切るという選択をした。歯磨きしようと準備しているとまた鳴った。今度はHelloと一言いって切った。てかHello覚えてれば海外楽勝じゃね?とか調子に乗ってみた。電話はもうかかってくることはなかった。そういうシステムなの!?
歯を磨きながら昇太を起こす。昇太はすぐ起きてくれた。ほんと助かるわぁ。これボート部でやるとあいつらもう一回ねるんだよな。
そんなことを考えながら朝食の会場へ向かう。朝食は、バイキング形式だった。並んでいると、割り込み野郎が入ってきた。さすが外国というべきか、一人じゃなく、五、六人で割り込んでくる。昇太なんかパン焼いてる途中他にもパンを入れられ、あげく昇太のパンもとられるしまつ。お前ら、動物よりかってだな。
俺が食べたのは、チャーハン、クロワッサン、カレー風味の鶏肉っぽい煮込み。このカレー風味のやつが怖い。なにが怖いかって、なんの肉だかわからないことが怖い。食べたことのない部位がどんどんでてくる。ぜったい初日に見た野犬の肉とかはいってるぞ。怖い怖い怖い。
味の方は、食べられなくはないが、また食べたいかと聞かれると二度と食べなくていい程度。あとあれやめてほしい、なんでもかんでもシナモンとか使う調理法。口に入れると口内でもわ〜んって甘ったるい感じが爆発するんだよなぁ。
ぜひみなさんにも味わってほしいこの不快感。絶対俺の方料理うまいわ、とかちょっと思った。
おぞましい朝食が終わると、部屋に戻り、今日のイベントの確認と荷物整理を始めた。
あと一回泊まれば日本に帰れると思うとちょっと元気がでた。
今日のイベントは森林研究所にて環境学習、チョコレート工場にて見学&買い物、B&Sプログラム、KLタワーで夜景観賞。
森林研究所につくとガイドによる説明があった。ハブとかサソリとか平気ででるらしい。
え、ここ地球?そんな話聞くとここが地獄に聞こえるんだけど。てか、そういう話を笑顔ですんじゃねぇ!
そんな話を聞かされ行く気が失せていたがどうやら俺らに拒否権はない。熱帯雨林につくと「肌はなるべくだすな」的な指示が出た。宇宙服くれないかな?あれ最強だと思うんだけど。
しかし、宇宙服などあるはずもなく、入れパンとかで熱帯雨林に臨んだ。
日本人を代表して言いたい。虫をなめすぎていた。日本でのたがられるとはぜんぜんちがう。なんかもめっちゃフレンドリー。どんだけ血に飢えてんだよ。俺ら血をわけにきたんじゃないんだけど、兄弟でもWHOでもないから。そんなことを思っていると、今回の旅行のガイドのリンさんがほほ笑みともまた違う半笑いの顔で言った。
「虫もね、マレーシアのね、血飽きてるからね、気をつけてね」
そーゆー問題じゃないと思うんだけどなぁ。リンさんもたがられてんじゃん。
ちなみに、リンさんは男。元バドミントンマレーシア代表。顔は小藪。この人はたぶん凄い人だ。なんせ、初日バス内でこう言った。
「リンね、頭ね、ちょっと足りないからね」
つかみバッチリじゃん、なにこの人、喋るのタモリよりうまいんじゃね?
ついでに「それからね」のことを「そーさらね」って言う。日本でもここまで面白い人なかなかいねーわ。しかも、日本語を一年しか勉強してないのにここまで喋れる。よってここにリンさんはすごい人理論完成。やば、いま証明の問題ででても余裕に解けそう(笑)
話を元に戻して、熱帯雨林ではさっきの話によるとサソリやらハブがでるらしいが、ぜんぜんみかけなかった。おどしかよ・・・ちょっとでもこわっとか思って、入れパンとかしてフル装備の俺アホみたいじゃん。でもヒルはけっこういた。足にひょんひょん飛んでくる。お前らあれ?フルフルベビーみたいなあれ?
そんな危険な道を進んでいくと熱帯雨林の方のガイドが止まって。「落ちてる葉っぱを拾って臭いかいでみろ」的な指示を出した。どうやらここではハーブが生成されてるそうだ。スパイシ〜!な臭いの奴とかシナモンの臭いのする葉っぱが落ちてた。だからどんだけシナモンすきなんだよ!お前ら全員女子高生?それとも世田谷のOL?
こんどは、記念撮影だそうだ。撮ろうとすると静止状態の俺らに虫がたがる。おまえらテレビ撮影中に写ろうとしてはしゃぐ人たちなの?
記念撮影が終わるとすぐ熱帯雨林を出た。出たときに戦争から帰ったかのような気分だった。戦争いったときないけど。ようするに生きてる〜って思えた。
バスに戻ると一生バス内にいたいと思うぐらい涼しかった。ま、外が暑すぎるだけなんだけど。
チョコレート工場につくまでも眠っていた俺。チョコレート工場にはチャーリーはいなかった。期待して損した。中に入ると店員が試食しろとチョコを渡す。二回目はくれない。中でも、ティラミス味のアーモンドチョコはおいしかった。何度も手を出してみたが、一回しかくれなかった。あいつらの策略にはまるのは癪に障るがそのチョコを五個かった。一箱1000円ぐらい。いやほんとうまい。ガーナとか敵じゃない。
次は、B&S。B&Sとは、現地の大学生と行動するイベントだ。俺らの担当は「ジミー」という人だった。めっちゃ顎がしゃくれてて、外国人のモノマネでつける付け鼻みたいな鼻の大学生。忘れてた、固有スキル「オカマ」も持ってる。
しかしジミーはいいやつだった。おかげでたのしくB&Sを終えることができた。一番の思い出は、隊長が昼飯で注文するとき、品物指さして「コレッ、コレッ」と指さしてたが残念ながら伝わらなかったことだ。実に面白かった。
やっと夕方。あたりは暗くなり始めた。KLタワーでは夜景観賞とかよく理解できない言葉が書かれたのを思い出した。なんですか?カップルですか?別に一人で見たってきれいなものはきれいだ。とまぁツッコミはこのくらいにしといて、KLタワーでは夜景観賞をしたつもりだ。ただちょっと、俺の見た双眼鏡では夜景以外も見えた。昇太が双眼鏡を、ホテルの個室に合わせた。のぞくとカップルが、あぁ〜ん♡なことをしていた。なにこの夜景、これもっと金取った方がいいよ。
そんな楽しい夜景観賞もすぐに終わった。やっと部屋に戻れる、そう思った瞬間に今日一日の疲れがドットおぶさるようにでてきた。ホテルへ向かうバスの中、やはり俺は寝ていた。こんなしょっちゅう寝たのは保育園以来かも。
ホテルにつくと、ちゃっちゃと用を済ませ、寝た。ちゃんとお風呂、歯磨き、寝る前のトイレ全部バッチリ完璧。やっと明日帰れる。


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