起きるともう空港に着陸準備。めちゃくちゃ寝た気するなぁ。 着陸もエレベーターと同じ。これ酔いやすい人あぶねーだろ。ぼ〜っとしながら外の景色を見る。席が遠くて見えにくかったが、その時は、はっきりとみえた。雲の上、下に町が見える景色、それはミニチュアの世界かと錯覚させるほどのものだった。飛行機を降りると、ものすごく暑かった。気温は三十度前後、しかし、むし暑さで体感温度はそれ以上。日本の夏もむし暑いが、そんなものではない。 なぜだろう。人は暑さが苦手だけど、6月の赤ちゃんっておおいよな。ちなみに俺も6月の赤ちゃんだった。 そんなことはどうでもいい。まずは入国審査の突破だ。列に並ぶと、アイアンマンみたいな黒人審査員がみえた。おいおい、せめて相手は人で頼む。 不愛想に黒人アイアンマンは俺のパスポートと顔をチェックし、おkのハンコを押してくれた。 空港をでてバスに乗った、たくさん寝たはずなのだがやけに眠い。これが時差ボケってやつ?時差一時間しかないけど(笑) 寝ているうちに、ホテルについていた。バスを降りると、もわぁっとした生ゴミ臭い空気が俺を迎えた。あぁどうも、えっと、Hello? 空気にあいさつを済ませるとホテルにはいった。ホテルの中でも臭いは変わらない。そしてむし暑さも。着替えようとトイレの扉を開けると、ふと公衆トイレが俺の頭を過った。そう、汚いのだ。便器には脱糞が、ここは我のテリトリー!とか言いそうに、我が物顔でくっついている。おまけに床には小便ビチャッ。爽健美茶みたいに聞こえるけど、みたらそれどころじゃない。 ロビーに戻ると、今日の予定について打ち合わせ。それが終わると、再びバスに乗った。今日は王宮、国立モスク、独立広場、バツー洞窟、ロイヤルスランゴール工場を観光するらしい。なんでもいいけど、眠い・・・きっと不眠症でもこの眠さには勝てない。ほんとさ、もう寝させてくれ。 移動時間は全て睡眠に費やした。王宮は、いかにも王宮って感じがした。想像通りの王宮だ。どうしても気になる人は「マレーシア 王宮」とでもググればすぐでると思う。国立モスクでは、膝より上がでてると判断されたファッションにはローブが貸される。これは絶対に着なければならない。やぎ、あつかっただろうな、おつかれ。 独立広場に関してはぜんぜん記憶がない。バツー洞窟は鮮明に記憶に残っている。階段が200何段かあって、階段の手すりを猿が滑り落ちる。このも猿ども売ったらけっこう金になりそう(笑) 階段を登り終えると洞窟に入っていった。そこで俺の嗅覚が激臭を感知した。猿の小便だ。これがもう臭いのなんのって、牛小屋通ったときと同じ気分になった。しかし、そこから、見上げる景色は絶景であった。岩と岩の間から差し込む日光はカーテンのように揺らめき、オーロラのような美しさを放っている。日本じゃぜったいみられない景色である。鼻を代償にこの景色を視た。階段を降りるとき思った。写真撮ってる外国人、超邪魔。特に白人。下る方の階段で登ってきて休憩してんじゃねーよ。これも日本では見られない光景だろう。ほんと外国は性に合わない。 ロイヤルスランゴール工場では「スズ」の加工を見た。「スズ」とは「鈴」ではない。スズとは金属だ。レア度は銅と同じぐらい。かな?しかし、スズの加工品は高い。コップ、ネックレス、ライターいろいろなものが売られていた。いきなりだがここで男気じゃんけん勃発。なんとゲスト参加者松山先生!やっぱ男っていつまでたっても子供(笑) トーナメントとかやってる時間はないので一斉にやった。なんと決勝に松山先生進出。相手はヤギ。最初松山先生は負けた人が買うものだと思っていたらしく、喜んでいた。しかし、ルールを教えられると、笑顔+ガチでやばそうな表情を浮かべる。決着は長引くことなく着いた。なんと松山先生の勝利。俺らは爆笑しながら「あぁ買いってけぇ〜」「くやしぃ〜」など心にもない言葉を吐く。店員は当然生徒側のノリにのる。そして、松山先生はしぶしぶ6000円のコップを買った。先生、思いで作りご苦労様です。 こうして、恐怖のロイヤルスランゴール工場の見学が終わった。その後ツインタワーで記念写真をとって本日の観光終了。 夕食は、市内レストランでとった。レストランと書いてあって聞こえはいいが屋台と変わりはない。店員の態度はなかなかのものだ。「態度」「だるさ」この観点で勝負したらナマケモノに圧勝。てか、ナマケモノはそもそも怠け者ではない。実は全然ナマケモノではないのだ。 店員にものを頼むと、だるそうに承る。お礼を言うと無視。不細工だったので許せない。 メニューは、スチームボートという鍋的なものだった。具はほんと安価な鍋と大差ない。なかでも、「湯葉」は別格で不味かった。あれはもう二度と食べなくていいリストに入った。 食べ終わり、バスに戻ろうとしたとき後ろを振り返ると信じられない光景が目に映った。片付けの雑さ、俺らが使ったテーブルクロスは裏返してもう一回使う。できれば見たくなかった。 食事のことは忘れバスの中で町を眺める。野犬は普通にいるし、ゴミも平気ですてられている。ゴミ箱もめったにみない。彼らにはゴミを捨てるという習慣はないのだろうか。 ホテルに着いた。部屋は昇太と一緒だ。ルームキー(カード)を受け取るとすぐ部屋に向かった。エレベーターでもハプニング発生。なんと階数の初めが「1」ではない「G」からはじまり「5,6,7…」と続いていく。適当に押しまくり部屋番号の書かれているプレートをみて何とかついた。あぁやっと休める。 だがしかし、人生そう甘くない。部屋にはいると、電気のスイッチ部分が外れかけて同線むき出しパーティーで、G(ゴキブリ)が出迎えてくれた。えぇっと、やっぱHello? だから、こういう出迎えいらないってば。Gとか日本でも滅多にみねぇーわ! 引き出しとかあけて、室内を確認していて、合計3匹見つけた。こうして、2人と3匹の相部屋生活スタート。なにこの展開、テラスハウスかよ。 他にも俺の部屋は充実していた。テレビが破損、おもいっきり脇が割れていた。しかし、かろうじて見れるので許す。そんなこんなでやっと一日がおわりそう。あぁもうつかれた。 よほど疲れていたのだろう、移動時間全部寝たのに速攻で眠りについた。
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