俊介「そうですか…まだ殺人者はいたんですか…」
俺は昨日の夜、殺人者に襲われたという事を全て話した。
その殺人者は人に化けた狼・・・『人狼』
であるということも・・・
雅紀「人狼…それってマジなのか?人に化けた狼・・・」
雅紀さんがさぞかし驚いたように話してきた。
白玖「そうなんです…俺が見たわけじゃないですが…」
俺がそう言い、朋香ちゃんみると「はい。私が見ました」と手を挙げた。
俊介「そのことを詳しく、話してくれないかな?」
朋香ちゃんは顔を伏せた。
きっと思い出しているのだろう。
確かに、この子は12歳と思えないほど様々な事を体験しているだろう。
元から彼女の家は占い師の家だったらしく、そういう世界を見てきているだろうし、人が目の前で殺されているところを2回も見ている。
精神状態などはとてつもなく最悪な状態だろう。
でも俊介さんがそう言うと、朋香ちゃんは事細かく話してくれた。
朋香ちゃんが話してくれた内容は俺やあいちゃんに話してくれたものよりも詳しいものだった。
でも、俺やあいちゃん、朋香ちゃんの3人を完全に人狼だという可能性を1ミリも残さない証言だった。
12歳にこのようなことができるのだろうか?
俺はこの少女を頼もしいと思う反面、恐怖を覚えた。
朋香ちゃんの目は、とても優しく…冷たかった…
みなみ「そうだったんだ…大変ね…」
みんな頷いている。納得してくれたようだ。
俺達は白。という思想がみんなに植え付けられた・・・のだろう・・・
これだけでかなり有利に立った・・・と見るべき・・・なのだろうか?
そこに、あるはずのない音がなった。
ノック音だ。全員この場にいるのになるはずのない音だ。
・・・・・ということは
俺はこの前俊介さんの言っていたことを思い出す。
それでもそのことに関してはノータッチだったのだが、俺は流石にこのような状態になっているのに人を新しく入村させないと思っていたのだが・・・
それでもノック音が聞こえたということは・・・そういうことなのだろう・・・
俊介「はい。どうぞ」
人数は3人だったが、その3人を見て俺は驚愕した。
颯人「こんにちは。桐崎颯人(きりさきはやと)です。初めてで緊張していますが、よろしくお願いします」
凛恋「えーっと、四月一日凛恋(わたぬきりこ)っていいます。よろしくお願いします」
柚莉愛「神田柚莉愛(かんだゆりあ)です。よろしくお願いします」
どこかで聞いたことある顔ぶれと、聞いたことある名前に俺は立ち上がってしまった。
白玖「颯人…凛恋…柚莉愛…?!」
「「「白玖!?!?」」」
3人の声が重なる。
知り合いなのか?と俊介さんが聞く
俺は戸惑いながらもその質問に答えた。
白玖「知り合いも何も…颯人は幼なじみ、凛恋は元カノ、柚莉愛に関しては妹です・・・」
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