今日は昨夜に1人加わり、俺、朋香ちゃん、まなさん、あいちゃん。
この四人ですごしている。
あいちゃんには「ありがとう。嬉しい」と言われた。
とても嬉しかった。呼んでよかったと思っている。
まな「どうする?このまま過ごすか?」
そう、俺達は襲われること前提でいるため、まなさんが一番ドアに近い位置で・・・俺達はドアから一番遠いところにいた。
白玖「このままでいいんじゃないのか?」
俺はそういう。
まなさんには悪いが、これが最善策なのだろう・・・
でも、流石にまなさんでも同時に三人を守ることはできないだろう。
だから俺は優先順位として、朋香ちゃんを第一に守るようにいっている。
とにかく朋香ちゃんは守らないといけない。そうしないと勝てるものも勝てない。
そうこうしているうちに時間は12時になろうとしていた。
まな「12時だ・・・」
長い針と短い針が頂点で重なった。
それと同時にドアが開く音がした。
来た・・・ 俺は身構えた。
殺人者はこっちに向かって歩いてくる。
顔は・・・暗くて見えない・・・
クソ・・・電気はつけておくべきだったか・・・?
でも今更そんなことを思ってもしょうがない。今はこの最悪な状況をどうやってやり過ごすかに専念しないといけないと俺は思う。
白玖「どうする・・・」
俺はそう呟くと、あいちゃんが俺の手を握ってきた。
目をつむり、体が強張っていた。
俺はどうにかして落ち着かせようと、あいちゃんを強く抱きしめ、「大丈夫だよ」と小さく言った。
それにつれて、あいちゃんの体の力がだんだんと抜けていき、大分落ち着いていた。
その直後、轟音と共に殺人者が攻撃を仕掛けてきた。
小さくカーテンの隙間から出た月の光が刃に煌めき、反射した。
満月。月の綺麗な夜だった。
* * *
誰かが泣く声がする・・・
俺は目を覚ました。目を開けると、俺に抱かれて眠っているあいちゃんの姿と、その奥で何かの傍で泣きじゃくる朋香ちゃんの姿があった。
俺は慌てて起き上がると、朋香ちゃんの傍で横たわっているまなさんの姿があった。
白玖「え・・・嘘だろ・・・?」
まなさんは死んでいた。
そう・・・昨夜のターゲットはまなさんだったんだ。
多分、朋香ちゃんを守るという意識が強すぎて、自分が殺されるということに警戒をしていなかったのだろう。
白玖「おい・・・なんでだよ・・・」
俺はその場に崩れ落ちた・・・仲間が1人殺された・・・こんな気持ちになったのは初めてだ・・・
俺も涙が出そうだった。
こんなに悔しいと思ったことは人生で初めてだった。
朋香「目の前で殺された・・・私のせいでまなさんは死んじゃったの?」
朋香ちゃんは俺の服を掴んでそう言ってきた。
相当怖かったのだろう・・・
謎の轟音に俺とあいちゃんは気を失ってしまっていたらしいが、朋香ちゃんは耳を塞いたため気を失っていなかったらしい。
白玖「朋香ちゃんのせいじゃないよ」
俺がそう言うと朋香ちゃんはまた泣き出し、俺に思いっ切り抱きついてきた。
頭をなで、慰めた。
俺は不本意ながら、まなさんの死を無駄にしないためだと思い、この子にしかわからない質問をした。
白玖「嫌なこと聞くかもだけど・・・殺人者の様子とかわかるかな?」
朋香ちゃんは服の袖で涙をふき、その口を開いた。
朋香「狼・・・狼みたいだった。殺し方も・・・姿も・・・」
狼・・・?
俺達は人間じゃない何かと戦っているのか・・・?
いや・・・違う・・・人に化けた狼・・・
白玖「人狼・・・か・・・」
俺はそう呟く。
再び泣きだした朋香ちゃんを俺は何度も慰めた。
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