「おいおい・・・マジなんなんだよ・・・」
俺の頭の中はおかしな方向にしか考えが及ばなかった。
『私、殺人者が誰なのかわかるよ』
その言葉に俺は困惑していた。
俺はとりあえずその子をまなさんの家に預けた。
理由としては殺人者から守ってくれると思ったからだ。
それでも、俺は彼女を信用していいのかわからなくなった。
殺人者の名前がわかるんだったら、さっさと殺人者の名前を早く言って欲しいくらいだ。
でも、それはできないらしく、一夜に1人だけを占い、その人が殺人者かどうかわかるというだけだ。
これまで、殺人が起きてから3回の夜があった。
そこで朋香ちゃんが占ったのは、俺、湊さん、旭姫さんだったらしい。
殺人者と疑っていた人から占っていったが、殺人者だったのが湊さんだけだったようだ。
俺が人間というのを知っていたということだ。
ここまでは分かる。けど、それが本当ということもまだ分からない
俺はまだ彼女を100%信用しきれていなかった。
白玖「殺人者は死んだ・・・?よね?明日は大丈夫かな?」
そんなことを思いながら、半信半疑な思いで俺はベッドへと転がった。
* * *
まな「白玖!起きろ!白玖!!!」
俺はまなの大きな声とドアを叩く音にたたき起こされた。
俺は「ちょっとまて!」とだけ返事をし、ドアの方へと急いだ。
まな「白玖!やっときたか。入るぞ!!」
まなは強引に中へ入ってきたが。
その手には朋香ちゃんの手が繋がれていた。
現時間は朝3時・・・
あまりにも早くて俺はとてつもなく眠かったが、まなは早く伝えなければならないことがあるらしい。
俺はそのことを聞いて驚愕した。
『殺人者に襲われた』
俺はこの言葉を聞いて朋香ちゃんを信用できなくなってしまった。
朋香ちゃんの言う殺人者が死んだのに襲われたと言っているんだ・・・湊が殺人者じゃなかったということになる。
いや・・・まてよ・・?
よく考えろ・・・
俺は寝起きの頭をフル回転させ、全ての可能性を考えることにした
朋香ちゃんが襲われたということはこの2人も白ということになるんじゃないのか?
なぜなら、前提として殺人者が複数いるとしても見方は襲わないだろう・・・
殺人者が朋香ちゃんを殺そうとしたのをまなさんに邪魔されて・・・殺し損ねて、顔を見られそうになったから逃げたのか?
そして今夜は殺害できなかった、ということなのか・・・?
いや・・・それとも・・・?
朋香「どうしたの?怖い顔して・・・?」
俺が必死に考えているのを見て、朋香が話しかけてきた。
白玖「大丈夫だよ」
と、俺は優しく返す。
そうだ。こんな女の子が嘘をつくわけないんだ。
後悔するなら、信じて後悔しよう・・・
もうヤケクソだ。誰かを信じないと、誰かを信用しないといけないんだ。
この2人なら信用できる。
俺は今ならそう思える気がした。
まな「で?どうするの?この事をみんなに話すか?」
そうだ。でも、この情報を知っているのは俺達だけなんだ・・・
白玖「旭姫さんが本物か見たい」
まな「どういうこと?」
すぐに聞き返されたので、俺は少し言うことを頭でまとめ、話した
白玖「もし、旭姫さんが本当に死んだ人が殺人者かどうか分かるのなら湊さんが殺人者だということがわかっているはずだ」
まなは頷くが、朋香ちゃんは首を横に倒して聞いていた。
白玖「それを言ってきたらあの人は信用できる。もし、湊さんが殺人者じゃなかったと言ってきたら、旭姫さんが嘘をついていたということになるから、もう旭姫さんは信用出来ない。だから、この襲われたという事を話して、みんなを誘導し、投票で殺す」
まな「なるほど・・・」
朋香「意味分かんないよ〜!」
白玖「12歳にはまだ早かったかな?」
朋香ちゃんの目は少し涙目になっていた。
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