ケータイに連絡をいれる。
出ない…何回かけても出ない…
「どうしたんだ…一体…」
俺の知らないところで、世界が動いている。
俺の知らないところで、何かが…
再び電話をいれる
・・・出ない
「クソっ!!」
俺は嘆声をあげ、ケータイを投げた。
そのケータイが鳴ったのは投げてから1秒後だった。
「俊介さん!今何処に!?」
何も話さない…いや…走っている?
「・・・トラップだった、今回のは警察のトラップだった」
1つの汗が額から滴る…
「今…逃げてるんですか?」
俺の質問には答えてくれなかった。
答える余裕がなかっただけなのかもしれない…
でも、どうにか小屋まで戻れば…
「今何処にいますか!?早く小屋にもど・・・」
俺の言葉にかぶせて俊介さんが言う。
「お前は小屋にいろ!捕まりたいのか?!」
そうだ…見つかれば捕まる…
俺が詐欺をしていたわけじゃないが、そのお金を利用していたのだから…
でも、捕まりたくなんかない…どうすれば・・・
「とりあえず小屋に戻れ!」
俊介さんは俺が小屋から離れているのを知っているかのように話していた。
「はい!」とだけ俺は返事をし、小屋へと引き返した。
引き返したのはつかの間・・・
もう警察がそこにはいた…
警察を少しなめていたのかもしれない…
・・・9月23日、太陽が沈むと共に、俺たちは捕まった。
そう、最高中央警察署に・・・
* * *
月が見え、夜になっていた。
白玖「いろいろ過去があったんだな…」
俺、神田白玖はあいちゃんと裏会議をしていた。
人狼のフリをして誰を殺すか…
それを決めていた。
でも、俺は旭姫さんの話が気になって俺はこっちに集中できなかった。
最後に言った『最高中央警察署』
この警察署に何かが関係していると思う…
根拠ならある。だって・・・
俺もそこに収容されていたから・・・
白玖「じゃあ、今回は誰も殺さないでおこうかな…でも、そうするしかないと思う…」
あいちゃんは頷く。
あい「うん。そうだね。わかった」
あいちゃんは返事をし、ベッドに戻った。
その行動とさっきの会話に、俺は異様な違和を感じた。
それと同時に俺は嫌な作戦を思いついた。
白玖「これをしたらわかってしまうよな…人狼が…」
でも、真実を知るにはそうするしかなかった…
* * *
旭姫「昨日の話の続きを話そうと思います」
人狼は誰一人殺さなかった。
このことにも嫌な感じがした。
白玖「最高中央警察署ですよね?」
俺は確認のために聞いた。
その後の旭姫さんの言葉に俺は耳を貸した。
旭姫「そうです。最高中央警察署…」
そして俺の予想が当たる言葉が来る。
旭姫「みんな…つまり、この村の住人は全員この警察署に入ったことがあるんです」
それぞれ、ここにいる全員が思ったであろう。
『俺たちは、ここに集められた』と…
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