白玖「楽空さんを占って欲しい…」
いろいろなことを凛恋に話し、俺達の仲間に一時であるが仲間になってくれた。
俺のお願いも凛恋は素直に聞いてくれた。
次の朝になると、全てが分かる…
楽空さんが人狼か市民か…それさえわかれば追い詰めることなんて簡単だった。
不敵な笑みが俺の心底から膨れ上がってくる。
勝った…俺の勝ちだ…
俺はなんでかは分からないが、楽空さんが確実に人狼の気がしてならなかった。
ロジックや、理論なんてものじゃない…
単なる、勘。
そんなことで決めていいものではないが、死んでしまえばこっちのものだと思っていた。
…死の恐怖を知っている俺はそこにはいなかった
仲間が死んでしまう悲しみを知っている俺もそこにはいなかった。
いるのは…ただ単に勝ちに欲望的になっている…
勝った気で調子に乗っている、そんな俺がいた。
こんなことで勝った気になって…
でもまさか、死んでしまうとは…思っていなかったのだから…
* * *
相田「会議を初めさせていただきますね」
今でも変わらず、会議は続いている。
そう…凛恋は昨日の晩に殺された。
きっと楽空さんを占ってくれたのだろうが…
俺に伝える前に、人狼に殺されてしまった
占い師が殺されるのは当然だが…タイミングがタイミングだ…
俺はあやねさんとあいちゃんを疑わざるを得なかった。
疑ってはならない2人なのに…
でも疑うしか俺にはできなかった。
2人しか凛恋と仲間になったことを知らない。
ということは…楽空さんは本当の人狼なのか?
凛恋に占われる事によって、人狼だとバレてしまうから、俺が聞く前に殺した…?
いや…偶然だという可能性だってある…
前者は単なる俺の欲望。
楽空さんが人狼だったらいいなという考えだ。
もうやめよう…1から考えなおそう…
俺はいろいろなことに囚われすぎた…
今からの新情報によって全部を決めよう…
そう思いながら、進んでいく会議を眺めていた。
あい「大丈夫?ボーってしてるけど…?」
会議を眺めていると、あいちゃんが声をかけてきた。
俺は多少の戸惑いを見せたが、大丈夫だよと言って、会議をさっきよりもぼんやりと眺めていた。
ぼんやりしすぎたのだろうか
考えることもせずに、俺は旭姫さんが言ったことで、思考の渦を逆回転させ、2人への疑いを深めてしまう。
旭姫「颯人さんは人狼でしたよ。白玖さんの主張とは少し違うようですが、人狼を殺せてよかったでしょう」
・・・颯人が人狼…?
そんなことはない…
俺が信じていたあやねさんは人間だと…
真実はわからない。
信じるべきはあやねさんだと思っていたが、信じることはできなかった。
ただ座っているだけだった…
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