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作品名:人のフリして人の不理 作者:シン

第18回   18
俺は武器を捨てるしかなかった。

そうするしか俺は死んでしまう…

どうすればいい…

ここで颯人が出てくるなんて思わなかった。

認めてしまい、逃れるしか俺には生きる道はなかった。

白玖「本当に見ていたのですか?」

俺は確認のために質問した。

そう、この質問が俺の首を更に締めることになる…

颯人「何を言ってるんだ?見るまでもないんじゃないのか?お前は」

白玖「は…?何を言ってるんだ?」

俺は理解が追いつかなかった。

それに続くように颯人は発言をした

颯人「お前はこの作戦を行うために、めるさんを自殺に追い込んだんじゃないのか?」

白玖「なに…何言ってんだ!?」

俺の作戦は、人狼と市民の考え方の違いを利用して人狼の反応を見ようとした…

でもそれは失敗した…

そして逆に…こんなにも追い込まれるなんて…

白玖「違う!俺とめるさんは死の恐怖を知っているんだぞ?知っているんだから、追い込むわけないだろ!」

颯人「知っているからこそだろう?恐怖を知っているからこそ、自殺に追い込みやすいって思ったんじゃないのか?」

何を言ってるんだこいつは…

俺がそんなことするわけ無いだろう…

くそ…はめられているのか…

俺は人狼の手の上で踊らされているのか…?

それもそうだ…

こんなに簡単に成功するなんて初めから思っていなかった。

でも、どうだろう?

俺が逆に攻められるということを予測出来ただろうか?

そんなの予測出来ていたなら、それまで考えて会議を仕切っていただろう…

それに比べて…今の状況は何なんだ?

俺がめるさんを自殺に…

そんなことあるわけない…

めるさんは占い師…自殺なんかしても絶対に意味なんかない…

でもめるさんは裏切り者なんだ…

朋香ちゃんが颯人に殺されている以上、めるさんが人狼に殺されたことが確実なのに…

それが自殺なんて…

・・・この時、俺は最悪な失態を犯していることに気づく。

そうか…

俺の中では、朋香ちゃんが颯人に殺され、めるさんが人狼に殺されてることになっている…

でも、俺の助言により、朋香ちゃんが人狼に、めるさんが自殺?なんで死んだの?

という状況になっている…

朋香ちゃんが人狼に殺されたといった…

俺はもともと人狼の反応を見るためにこの作戦をたてた。

でも颯人に痛いところを突かれた…

自殺というのを全く考えてなかった。

それに俺がなんでかめるさんを自殺に貶めたとなっている始末…

何なんだこの茶番は。

いいかげんにしろよ。嘘ばっかり言いやがって…

俺の中で何かが壊れた音がした。


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