朋香ちゃんの他に3人も占い師が出てきた。
この会議は荒れるぞ…いや、荒れるのは次からか…
今日の夜、占うはずなんだ。
だから次の日の会議が行われるとき…朋香ちゃん以外の3人が発言し、その人を信用できるかどうかを判断しないといけない…
でもその前に朋香ちゃんが占った結果を聞かないといけない。
今の会議で容疑者が3人浮上したんだ。
その人物たちを疑わずにはいられない
先ず1人は、中村楽空(なかむららくう)さん。
そして、亜月める(あづきめる)さん、四月一日凛恋(わたぬきりこ)。
この三人が公になっている占い師だ。
俺とあいちゃんしか知らない占い師が朋香ちゃん。
朋香ちゃんにこの3人を占ってもらって、その嘘を見抜くしか勝てる方法はないと思う。
俊介「そんなにいるとは思いませんでした・・・正直びっくりしています。では…今回の投票はナシにしていいでしょうか?」
俊介さんの言う通りだ。
今誰かが死んでもその人が人狼でない限り、俺達に特はない。
人狼がただ得するだけ。
次回の会議が勝負だ。
もうこれはゲーム何だ。生きるか死ぬかの…
疑わなければ死ぬ。疑わられれば死ぬ。
信じなければ死ぬ。信じられなければ死ぬ。
裏切れば死ぬ。裏切られれば死ぬ。
生きるために死に、死ぬために生きる…
これは心理戦だ。相手の思考を越えなければならない。
嘘と嘘の戦い。真実と真実の戦い。
俺は生き延びると決めたんだ。3人で必ず生き延びる。
俺が険悪な顔で思考を続けていると、あやねさんが声をかけてきた。
あやね「どうしたの?怖い顔して…幸せ逃げちゃうよ?」
そう言うとあやねさんは俺にでこピンした。
「痛ぁ…」と呟く俺を見て「可愛い…」と上品に笑った。
とても綺麗な人だ。
この人は何かあるとこうして俺をからかってくる。
たった3歳しか変わらないのに、大人っぽいところもあり、子供っぽいところもあって天然だ。それにやさしい・・・
「どうしたの?さっきからぼーっとしてるよ?」
顔を覗きこまれていることに気づき、俺は顔を赤らめる。
どうして俺はこんな気持ちになるのだろう。
凛恋のことが好きでたまらなかった時と同じ気持ちだ・・・
ということは・・・俺は・・・
あい「何しているの?」
俺の後ろから聞こえたあいちゃんの声にハッとし、意識が帰ってきた
その傍には朋香ちゃんもいた。
あやね「やっぱりね…3人でいるのはそのためか…」
あやねさんの声は聞き取りづらかったが、俺にはそう聞こえた気がした。
俺はあいちゃんに状況を説明しているにもかかわらずに、俺の肩に両手を乗せ、覗きこんでこう言った。
あやね「私も仲間に入れてほしいな。死にたくないし」
俺が「喜んで」みたいなそういう返事をしようとしたが、それよりも早くあいちゃんが俺を差し置いて話した。
あい「私達は信じあってるんです。あなたが、私達を信用し、信用されないとダメです」
確かに…もし人狼だったら俺達の話を聞くだろうし、朋香が占い師だということが人狼側にバレてしまう。市民側でないと俺達の見方に入れることはできない。
白玖「何か市民と証明できることはありませんか?」
俺がそう言うと、あやねさんは少し考え込んだ。
あやね「私…死んだ人が人狼か分かるんだよね」
あやねさんはそれに続ける。
あやね「湊さんの件…覚えてる?旭姫さんに聞いた時のこと」
数秒経って俺に質問しているのだとわかり、返答を返す。
白玖「覚えていますよ」
あやね「そのことなんだけどさ。あの日、旭姫さんを試そうと思ってたでしょ?それに白玖たちは湊さんの正体がわかっているようだった」
俺はここで動揺してはならないと思い、少しだけ感心した様子で頷くだけ返した。
ここまでのあやねさんの考えはあっている。
俺達の考えも全て・・・
あやね「それでね。湊さんは、人狼でしょ?私はわかってるよ」
決まりだ。この事を言った時点でこの人は市民側だとわかった。
この情報を知っているのは湊さんを占った占い師、この場では朋香ちゃんと俺とあいちゃん。
そして死んだ人が人狼か分かる、霊媒師であろう旭姫さんだけなはずだ。
すなわち・・・本当の霊媒師ということになる。
白玖「わかりました、信用します。あいちゃんも朋香ちゃんもいいよね?」
俺がそう言うと、あいちゃんと朋香ちゃんは首を縦に振った。
「ありがと!!」とあやねさんが抱きついてくる。
俺は心拍数が上がり、下半身に血液が集まってしまった…
なんて女慣れしていないのだろうか・・・
俺は抱きしめられながらそんなことを思い、ため息をついた。
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