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作品名:壊れた夜 作者:月白

最終回   第五章…そして、〜エピローグ〜
「おままごとしよう。みすずが奥さんで、ゆう兄が旦那さん」

「えー、りこも奥さん役、やりたいっ」

「だめー。りこ姉は、前も奥さん役だったでしょう?だから、こんどはみすずなのー」

「は、はは」

しあわせだった。

みーちゃんと喧嘩して

ゆうくんが、困った様に笑ってて

私たちは、しあわせだった。

「ねえ。今日は、何しようか?」

辺りを見回しても、誰も居ない。

…アルノハ、
シラナイ男ノ人ト、女ノ人ガネテイテコワカッタ。

「みーちゃん?ゆうくん?」

泣きそうな声で二人の名を呼びながら、辺りを見渡すと閉まっていた扉が開き、その向こうから二人が笑って、私を手招きしている。

「みーちゃん!ゆうくん!」

私は二人を追いかけて、扉の向こうに行き、笑いながら逃げる二人を追い掛け、階段を駆け上がっていく…。

「待ってよ!二人とも」

そして、屋上まで来ると、二人が私の両手を取り、引っ張った。

「みーちゃん。ゆうくん。私二人とも大好き。…だから…

…置いていかないで…」

ズルッ

ドサッ

「なんだ?今の音…ん?ひっ!」

男は、音の元に行けば、そこには血の海の中にいる。女性…理子の姿に腰を抜かした。
そして、理子が落ちた音を聞いた人が集まりだし、すぐに救急車も呼ばれ、病院へと運ばれたが、助かりはしなかった。

警察が、検証に理子の部屋へ向かい、そこで優真と、美鈴の遺体も発見された。

そして、この事件は容疑者死亡で書類送検され、理子は自殺と判断された。





〜エピローグ〜


理子、優真、美鈴。

三人揃っての葬儀。

参列した人々は口々に言った。

理子は、とても幸せそうに笑っていたと…。



…一緒だよ。
ゆうくん、みーちゃん。これで、三人。
ずっと、一緒だから…

…ワタシヲ、赦シテ…


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