今は実家から離れた、アパートに着くと、階段を駆け上がり、一人で暮らしている部屋へと辿り着けば、鍵を開けて中へと入った。 散らかった雑誌等を片付けて、掃除機もかけて、優真を待つ。 やがて、ピンポーンと来客を知らせるチャイムが鳴ると玄関へと行き、鍵を開けて扉を開ける。 「ちゃんと、俺か確認した?」 苦笑いで優真は尋ねる。私は、頭を左右に振った。 「優真だって、わかったから。女の勘ってやつよ。」 「なんだそれ。女の子が一人暮らししてるんだから、ちゃんと気を付けないと…」 「わかったわかった。ほら、上がってよ。」 優真の話を中断させると、早く部屋に入るように促した。…こういう話になると、長いのだ。 「まったく…お邪魔します。」 優真はそう言って、靴を脱ぎ、部屋に入ってから、私は玄関の鍵を閉めた。
「それで話って、何?」 私は、ベッドに腰掛け床に座る優真を見た。…気のせいか。少し、緊張してる? 二人っきりで話したのは、これが初めてじゃないし、私の部屋にだって、何度も来ている。…じゃあ、何故? 私にまで、緊張してきた頃に、優真はようやく重い口を開いた。 「……き…なんだ」 「え?」 「好きなんだ!理子の事がっ!」 突然の告白に、私はぱちぱちとまばたきを繰り返す。 嬉しいはずなのに、頭の中が真っ白になっていく。 ふと浮かんだのは、もう一人の幼馴染み。…美鈴の顔。 何かが音を立てて崩れていく中、私の視界がぐるりと変わる。 いつの間にか、立ち上がっていた優真に押し倒されていた。 「ま、待って」 私は、焦って制止させようとする。優真は、真っ赤な顔で見下ろしてくる。 「どうして?理子は、ずっと俺のこと好きでいてくれたじゃないか」 「好きだよ!好き、だけど…あの子は、美鈴はどうなる……っ…?!」 唇に柔らかな感触。…優真の唇。 「俺が、ずっと好きだったのは…理子だけだよ」 「ゆ、ゆうくん…」 また、再び交わされる口付け。 その時だった…。
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