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作品名:陽だまりという名の喫茶店 作者:雲のみなと

第18回   「愛している」「ありがとう」「ごめんね」
何気ない日常の何気ない一幕が積み重なって繰り広げられる平凡な人生舞台、それを劇的に特別なものに変える魔法の台詞「愛している」
世界中の誰もが持っている言葉、待っている言葉「愛している」
愛しい人の人生舞台も自分の舞台も華やかで切なく、また温かいものにしてくれる世界最強の「愛している」
愛しているという言葉で埋め尽くした魔法の泉に身も心も浸せば水面に映って輝きだす生き甲斐。
その生き甲斐を手に掬って胸に抱きしめればそれだけで前に進む原動力になる。愛されるよりも強い力を生み出すのが愛するということ。

愛する人と生きていくと次に生まれてくる大切な言葉「ありがとう」と「ごめんね」
この二つの言葉を言いたいと思える相手がいることの幸福。
しかしこの幸福がどれほどすごいものかをいつしか忘れてしまうのが人間の悲しい運命。
意地を張ったり、言わなくても分かるだろうなんてたかをくくって愛しい人をないがしろにすることがどれほど罪づくりで不幸せなことかまるで分っていない。

「ありがとう」も「ごめんね」もちゃんと声に出して愛する人に大切な人に伝えなければだめなんだ。目に見えない大切な想いならなおさら目に見える言葉という形にして相手に伝える。
伝えることが出来るのは大切な人が傍にいてくれる時だけなのだから。
大切な人が自分の目の前からいなくなる、この現実はある日突然容赦なくやってくる。そうなってからではどんなに伝えたい言葉があっても伝えられない。
もう手遅れなのだ。

だから「ありがとう」「ごめんね」も今日、いや、今言わないと一生後悔する。愛する大切な人が傍にいてくれる今、この時に。

私は愚かだったばかりにかつて手にしていた幸せを自ら手放してしまった。いまだに後悔している。
「ありがとう」「ごめんね」
今はただどんなことをしてもこれをあなたに伝えたい。


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