世界
  頭の中にある書庫に駆け込みこの気持ちを形にしてくれる言葉を探して
  一日中、記憶を漁るけどこの気持ちに相応しい言葉はついに見つからず。
  濡れた洗い髪を乾かす気力もなくただ寒々とした窓辺に立ちすくみ
  あなたを想う。
  凍える水滴、零れ落ちるため息の向こうに見つけたのは
  吐く息で白く曇る外の世界。
  その世界の中にあなたはいる。
  あなたが暮らしている。
  そしていつだって私が願うのはあなたの幸せ。
  あなたがいる世界がいつまでもいつまでも平和でありますように。
  世界があなたを悲しませたりしませんように。
  あなたを苦しめたりしませんように。
  あなたを死なせたりなどしないようにと願っています。
  あなたが世界を失うのではなく、世界があなたを失う
  それほどまでにあなたのことを大切に思うような世界であり続けますように。
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