それは日常茶飯事だったから。 お友達もみんなそうだと思って疑いもしなかったんだよね。 でも、違っていたのかな?
私が遊んでいる子たちがお友達には見えていない、と気づいたのはいつの頃だったろう? 「誰とお話ししているの?」
・・・え? あなたには見えていないの? 声が聞こえていないの? どうして?
どうも私は独り言の多い変な子、と思われていたらしい。 確かに私はおしゃべり好きな子。仲良くなるとなかなかおしゃべりが尽きない。 でも、ひとりでしゃべっていたの?
ある日、気づいた。 だから彼らは必ずおしゃべりを始める前に聞くんだ。
「見えてるの?」って。 あたりまえじゃん。見えてるからこうしてお話ししているのよ。 なんでお友達にはあなた達がみえないんだろ? そのことの方が私には不思議で仕方がなかった。
日に日に疑問が膨らんできて。 ある日、向こうからやって来た子に「見えてる?」て聞かれて答えようとしたらとんでもない寒気に襲われて怖くなった。うずくまってやり過ごすのか精一杯だった。
それから「見えてるの?」と聞く彼らには反応しないようになっていった。
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