琴音と飛鳥を乗せたタクシーは市内某所に向かっていた。琴音は飛鳥に「何で、あんたが乗ってるのよ!!(怒)私は一人で帰れるわよ!!」と、つっけかかっていた。飛鳥は「うるさい!!酔っ払い!!お前の家まで送っていくだけだから少しは静かにしろ!!」と、言うだけだった・・・。タクシーの運転手は、カップルの戯言だと思い、黙って運転していた。琴音は、飛鳥に何を言っても降りないだろうから、黙って車窓を見ていた。しばらくすると、琴音はウトウトし始め、いつの間にか飛鳥の腕の中で眠る形となってしまった。
飛鳥は、やっと静かになったな・・・と思ったのだが、飛鳥は琴音の家なんか知る由もなく・・・。『やれやれ・・・静かになったと思えば、寝てるし・・・。こいつの家なんて知らないしな・・・』と、思い。琴音を起こしたが、起きる気配はなかった。飛鳥は、『こいつ・・・警戒心全くないな・・・・。しゃーない。』と、心の中で呟いて、飛鳥は運転手に「すみません・・・・」とお願い事をした。
一方、琴音はと言うと・・・・眠ったままで・・・・「あなたは・・・誰なの??」と寝言を言っていた・・・。そして・・・・
<琴音の夢の中> 小さい時の琴音が、見知らぬ家の庭にいて、琴音と年が変わらない男の子と一緒に遊んでいた。そして、その家の中からジョージ・ウィンストンの『あこがれ/愛』の曲が流れていた。琴音は、その曲が大好きだった。それを知ってか・・・・
男の子『ねぇ〜。琴ちゃん。琴ちゃんは、その曲が好きなの?』 琴音 『うん。私ね。その曲大好きなんだよ〜。』 男の子『そうなんだ・・・。じゃ〜さ、僕が、その曲を琴ちゃんのために弾いてあげようか』 琴音 『うれしいな〜。でも、演奏できるの??』 男の子『じゃ〜、演奏ができたら、僕の事、好きになってくれる??僕ね、琴ちゃんが大好きなんだよ〜』
琴音は、その男の子を知らない・・・。だけど、その男の子は、琴音を『琴ちゃん』と呼んでいた。でも、琴音は男の子の名前すら知らないでいた・・・・。琴音は、『君は誰なの??』と言おうとした時に・・・・目が覚めた・・・・・・
すると・・・・『あれ??ここは??どこだ?』と琴音があたりを見回した・・・・。琴音は、ここが自分の家ではないってことがわかるまで、時間はかからなかった・・・。『ここはどこだ〜!!』って叫びそうになった時に・・・・「やっと起きたか。ここは、俺の部屋だ。大変だったんだぞ。お前・・・・重たいしな・・・」と、声が聞こえた。声がする方を見てみると・・・・そこには下がGパンで上半身裸で髪を拭いている飛鳥がいた・・・。それを見た琴音は、即座に自分自身を見ようとした・・・。すると「そう、焦らなくても大丈夫さ。俺は、お前みたいな色気もない女なんか、手を出すほど暇じゃねーよ」と、500mlのミネラルウォーターを琴乃に手渡した。琴音は、「あ・・ありがとう。でも、色気がないって失礼ね・・・・うっ・・・頭が痛い・・」と左手でこめかみを抑えていた。飛鳥は、笑って「ダサっ。二日酔いかよ〜。まぁ〜、ゆっくり休んでな」と言った。琴音は、今日も仕事が休みなことを思い出し。良かった〜と思っていた。だけど・・・何で自分の家に向かったはずなのに、飛鳥が住むマンションに来てるんだ?と思った。そこで、琴音は、飛鳥に昨日のことを恐る恐る聞いた・・・。すると・・・・飛鳥からは「昨日、あれからな〜」と話し始めた。飛鳥の話によると、タクシーに乗ってから、すぐに琴音が寝てしまって、二進も三進も行かなくなり、仕方がなく飛鳥の家に向かうことになった。そして、そこからが大変だった。琴音は、熱いだの。気持ちが悪いだの言い出すし、挙句には、寝相も半端なく悪いようで、何度も飛鳥に手を挙げていたというのだった。仕方がなく、飛鳥はソファーで寝ることになったんだと言うことを琴音に話した。すると、琴音は「あちゃ・・・・それは、悪いことしたね。じゃ〜、今度その埋め合わせをするよ」と言った。そして、琴音は、その日の午後に飛鳥の部屋を後にしたのだった。
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