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作品名:もうガマンできない 作者:モモンガ 桃の助

第4回   償い
Aは家のパソコンでインターネットをしている

何かは昨日渋谷で犯行を行った
その手がかりが現場にあるかもしれないからだ
パソコンで場所を調べた


《代々木公園》
そこで虐殺が行われていた

夜10時に公園を散歩中の住民が遺体を発見したことや
警察が駆けつけたあと、あたりは多くの野次馬が集まったことがわかった

Aは現場にいけば目撃者がいるかも知れないと思い、渋谷に向かった
渋谷についてお腹が空いていたので洋食屋に行ってハンバーグ定食を注文した
この店のハンバーグは国産の良い肉を使っていてる
ラグビーボールのような形をしていてボリュームもありナイフを通すと肉汁が溢れてくる
とてもジューシーでおいしい

店を出て、代々木公園に着いた時、夕方になっていた
代々木公園は桜の木が多くあり、林のようになっている部分もあった
公園の中央付近に歩いて行くと規制線が張られていた
そこで警察が現場で鑑識を行っていた

その様子を住民やマスコミが眺めていた
中には公園に住んでいると思われる浮浪者らしき人もいた
Aは浮浪者たちが仲間内で情報のネットワークが広いのではないかと思い、その中の一人に声をかけた

野球帽をかぶり、あごには長いひげをのばし、黒いダウンジャケットを着ていた

Aは
『何があったんですか?』
と声をかけた

浮浪者と思われる人
『さ、殺人事件、バラバラ事件、 昨日はもー凄かったよー、あたり一面血の海だよ』
『人も多く集まって大変だったよー』

A
『犯人を見た人はいないんですかー』

浮浪者と思われる人
『さー知ってる限りはおらんなー』

Aは犯人を見た人がいないなら、 現場をよく見ようと思い辺りを観察した

人通りの少ない公園、薄暗い場所
秋葉原の公園と共通点もある
そういう場所に何かは出るのだとAは思った

辺りは薄暗くなって来た 鑑識は引き上げ、見張りの警察官が何人か残っていた

Aは警察官のスキをみて規制線の中に入れないか考えていた
Aは喫煙所でタバコを吸い、少し待つことにした
公園に来てから頭痛がひどい
頭を触ると少し腫れていた

現場に戻ると警察官の姿は見当たらないAはシメたと思った
人目につかない場所から規制線をくぐって中に入って行った

林を中を進んで行くと、帽子が落ちていた

その先に靴も落ちていた





靴ではない


落ちているのは



人の足だった

さらに進むといなくなった

警察官の無惨な死体もあった

Aはすぐ近くに何かがいる

そう感じた時、頭に衝撃が走った

Aはその場に倒れ込んだ

後ろを振り返ると鬼が立っていた
前に見た鬼よりも大きい、2メール近くはある

脳天に強烈な一撃をくらったAは早く逃げないとヤられると思った
前のときのように光は出ない 這いつくばるようにして鬼から離れた

鬼の方を見た

『ヴォーーー』

大きな唸り声をあげている

唸り声を聞き一人の警察官が駆けつけてきた
鬼を見て唖然としている

Aはその間に、光を出そうとなにかネタをさがした
M田のパンチラを思い出そうとした しかし光は出ない
興奮が足りないのだ

警察官は腰に着けた拳銃に手をかけた
鬼は素早く警察官に距離を詰め寄り、長く尖った爪で警察官の腕を切り落とした
警察官は痛みで動揺しながらも 正義感からか鬼にタックルをした

AはM田の顔や胸を思い出そうとした、しかし焦りからかはっきりと思い出せず、光は出ない

『ギャーー』 警察官の悲鳴が聞こえる

しかしそれどころではない
はやく勃たせないと、もとい光を拡大させないと命があぶない
しかしネタがない

鬼の方を見る 警官はすでに絶命している

次は自分の番だ
Aはそう思った

その時、近くの茂みに本が落ちているのが見えた

近寄るとそれは

雨風に打たれヨレヨレになった エロ本だった

Aはエロ本を手に取りページをめくる
Aの股間から光が出始めた

ページをめくる
光は拡大する

鬼が雄叫びをあげた

Aは久しぶりにエロ本を見た
インターネットで動画が無料で見られる時代だ

ページをめくる
好きなページで手をとめる

それがいいのだ インターネットにはないアナログ感だ
光はさらに拡大した半径1メートルくらいの大きさになった
だがこの鬼にはまだ効かないと思った
前の鬼よりデカいからだ

Aはページをめくる手を止めた
そこには、袋とじがついていた
ハサミは無い 綺麗には袋とじを開けれない
くやしいが手で破いていった

袋とじ
中学生の頃コンビニで情報誌の袋とじを切らずに上から覗いてみたり、下から覗いてみたのを思い出す

懐かしい思い出も光を大きくさせた
袋とじの最後のページが来ると 光は振動を始めた

『ヴォーーーー』
鬼は雄叫びをあげながら駆け寄ってきた

Aも雄叫びをあげた
『イグーーーー』

Aと鬼の雄叫びは入り交じった

そしてAの光は鬼の胸を貫き鬼を消し去った


Aは薄れゆく意識の中、公園を後にした

家につき、Aは鬼を倒したことでM田へ償いに少しはなったのでないかと思いながら、眠りに落ちた


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