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作品名:不器用でも生きていく。 作者:雨猫

第1回   気付いたら酒に強くなってるの巻

目覚まし時計の音が鳴ってる。

あれ?目覚ましってこんなに頭に響く音だったっけ?私の目覚まし時計はどちらかというとソフトタッチな音だったはずだ。人間様を起こす気あるのか無いのかくらいの、気の優しい目覚まし時計なはずだ。

ただ、放っておくと、徐々に音がデカくなって、最終的には最終通告みたいに凄まじいベル音に変わる。朝に弱い私のために、私が私に買ったものだ。

次第に目覚ましは大きな音になっていく。それとともに頭痛が増す。目覚ましの音を止めようとして身体を持ち上げると、鈍い頭痛と吐気と身体からの臭気が一気に私の脳天に達してきた。あ、昨夜…昨夜のせいだ…。

その瞬間、ジリリリリリリ!!!!!!!

目覚ましから最終通告を受ける。

だあぁぁおああああ!!!!!!!

訳の分からない奇声が漏れて、私は思い切り目覚ましの頭を引っぱたいた。
チン、と鳴って目覚ましは静まりかえる。

目覚ましに怒りさえ感じる。目覚ましが動物でなくて良かった。これで動物だったら、せっかく主人を起こそうとして頑張ったのに、逆に主人の怒りを買って可哀想な仕打ちを受ける、理不尽なペットみたいだからだ。

だが、そんな想像をしたって、この身体の絶不調が紛れるはずもない。
これは…

これは
酷い
二日酔いだ。

そう理解した矢先、トイレに駆け込む。でも胃液くらいしか出てこない。
何とか出して!出せ!私のストマック!これじゃしごとにならない!!!
泣きそうになりながら、私は勢いよく、少しためらってから、右手の人差し指と中指を口の中に押し込み、不快感の元凶を体外に出そうと試みた。


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