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作品名:本当かどうかは別として 作者:Sharula

第78回   天使たちの防衛線
イブはやさしくルシュファーの唇にキスをすると、
ルシュファーは蕩けるような笑顔を見せた。


実際には、それは彼の過剰ともいえる演技の表情だった。

でも、イブは自分が誰かに何かして喜ばせることが
できたのが何よりも嬉しくて、彼が演技をしているなど
という疑いは微塵にもなかった。


「イブ、本当に素晴らしいキスをありがとう。
 できれば、今度は舌と舌でキスしてみませんか?」

「えっ? 舌で? はははッ、おもしろそう。
 じゃあ、行くわね」


彼女は彼の誘いにのって、舌同士を上に下にと重ね合わせた。
幼い子供たちが新しい遊びを覚えたように、彼らは舌のキスを
楽しんだ。

彼女はルシュファーの目に自分の顔が映るのを見ながら、
舌を絡み合わせ、幾度となくディープキスを繰り返した。


ふとした瞬間、彼女の身体に、ルシュファーの男根が触れた。
実は彼のそれは、そのとき爆発しそうになるほど興奮していた。


「ルシュファー、そういえば、あなた、ここがはち切れそうな
ほど痛いって言ってたわね。私のせいでこうなっているのかしら?」


彼女はちょっとイタズラっぽく微笑むと、ルシュファーは黙っ
たまま、作り笑いを浮かべて、うなづいた。

そんな彼の反応を確認した後、彼女は嬉しそうに両手でそれを
握り、舌を伸ばしてその張りつめたものの先っぽをくすぐった。

ルシュファーのまさかという驚く顔を見ながら、先端を口に含
んで舐めまわし、さらに、その根元の方まで飲み込み、先ほどの
ディープキスの要領で彼の陰部を舐めまわした。


ルシュファーは心の底から感激していた。


「ああ、イブ、素晴らしい。アダムはあなたの虜になるでしょう」
「まあ、嬉しい。もっともっと、あなたので練習させてもらうわね」


実は彼女にどうしたら、自分のモノを口に含ませれるのか?

彼はいろいろ思案していたのに、まさか自分から進んでしてく
れるなど夢にも思わなかった。だが、実際に彼女に口に含まれ
てみると底知れない快感に彼の方があえぎはじめている。


「ねえ、アンナ、あの娘、処女なのに悪魔を翻弄しているわよ」
「私も女だけど、やっぱり女はいつの時代も恐いと思うわ」


アンナとセルティーは顔を見合わせながら微妙な笑いをした。


ふと、彼女たちは遠くで何か音がしていることに気がつく。
急いでその場所に駆けつけた彼女たちは、天使同士が戦う光景
を目の当たりにした

ルシュファーとイブが一線を越えようとしていることを察知し
た神様が、善なる天使たちを遣わしたのだ。ところがそれを
予期して堕落した天使たちが密かに待ち受けていた。


ただ、彼女たちは彼らの会話を聞いて驚いた。


「おい、ルシュファーさまのおっしゃってたとおりだな。見ろよ、
ヤツら、俺たちの防衛線にハマって身動き取れないみたいだぜ」

「ふふふ、おもしろいな。でも、最初はどうなるかと思ったぜ。
あの神様が直接遣わした天使だぜ、絶対俺たち、勝てないんじ
ゃないかって思ってたのによ」

「それにしても、ルシュファーさまは、なぜ、あんな小娘一人
に手間取ってるんだ? さっさと犯ってしまえば済むことだろう?」

「そういやあ、そうだな? でも、ルシュファーさまほどの方
の考えることだから、何か意味があるんだよ。俺たちゃ、言わ
れたことを、ちゃんとやるだけだよ」

「まあ、そうだな。俺たちには分からない重要な何かがあるん
だろうな。きっと、オマエの言うとおりだよ。おっと、また、
新たな追っ手がきたぜ。何から何まで予定通りだな」

「本当だな。でも、もうそろそろ、
あの娘もルシュファーさまの手に落ちる頃じゃないかな」

「そうしてもらえると助かるな。もし万一、ミカエルがここに
来たら、さすがに俺たちの手には負えないぜ。まあ、これだけ
抜け目なく防衛線を張り巡らしたんだ。並の天使なら恐くないさ」


そのとき、空は急に暗くなりはじめ、
あちらこちらに稲光と共に雷鳴がとどろいた。


彼女たちやルシュファーの手下の天使たちばかりでなく、
神から遣わされた天使たちも、一斉に空を仰ぎ見た。

歓声をあげる天使と、落胆する天使がそこにいるのを、
アンナとセルティーは目撃した。




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