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作品名:本当かどうかは別として 作者:Sharula

第74回   『ファティマの預言』と黙示録
アンナはセルティを再びエデンの園に連れてきた。
太陽の温かな陽射しが彼女たちの身体に癒しを与えた。


ふと花畑の方をみると、一人ぼっちのイブが立っていた。


以前見たときより、背がも伸びて少しふくよかな感じする。
胸の膨らみも大きくなって、きっと、16〜17歳くらいかな
と彼女たちは思った。


ところで、セルティは内心で「ファティマの預言」について、
アンナにもっと聞いてみたかった。


次の瞬間、アンナは何も聞いていないのに、
セルティに新約聖書の黙示録について話し始めた。


霊界は心情で通じ合う世界だから、言葉に出さなくても心の中で
思った瞬間相手に伝わるのだ。セルティは改めてそれを思った。


アンナは「ロシアが災いの核になる」というファティマで語られた
内容を聖書で説明するつもりだったのだろう。


セルティがアンナの目を見た瞬間、コンピューターの画面上で
プレゼンテーションのソフトが走るかのように、セルティの心
の中には黙示録13章8節が映し出された。



『わたしはまた、一匹の獣が海の中から上って来るのを見た。
これには十本の角と七つの頭があった。それらの角には十の王
冠があり、頭には神を冒涜するさまざまの名が記されていた。
わたしが見たこの獣は、豹に似ており、足は熊の足のようで、
口は獅子の口のようであった。龍はこの獣に、自分の力と王座
と大きな権威とを与えた。この獣の頭の一つが傷つけられて、
死んだと思われたが、この致命的な傷も治ってしまった。そこ
で、全地は驚いてこの獣に服従した。龍が自分の権威をこの獣
に与えたので、人々は龍を拝んだ。人々はまた、この獣をも拝
んでこう言った。「だれが、この獣と肩を並べることができよ
うか。だれが、この獣と戦うことができようか。」この獣には
また、大言と冒涜の言葉を吐く口が与えられ、四十二か月の間、
活動する権威が与えられた。そこで、獣は口を開いて神を冒涜
し、神の名と神の幕屋、天に住む者たちを冒涜した。獣は聖な
る者たちと戦い、これに勝つことが許され、また、あらゆる種
族、民族、言葉の違う民、国民を支配する権威が与えられた』



セルティは何十回となく、この聖書の部分を読んだことがある
しかし、何度読んでも理解できず、教会の説教者の解釈も本心
から“そうだ!”と心に響くものがなかった。


しかし、アンナの話はまるで臨場感が違う。説明を受ける一瞬一瞬、
歴史上のその場面が心というスクリーンの上に映像となって現れる。



「セルティ、その聖句には42ヶ月ってあるでしょう? 
でも、本当はそれ、42ヶ月ではなく、42年間を意味するのよ」


「42年間?」


「そう、第二次世界大戦が終わった1945年から大統領となった
ゴルバチョフがロシア革命70周年の演説をする1987年までの
42年間なの」


「それじゃあ、ここに出てくる『獣』というのは旧ソ連?」


「ええっ、そうよ」



アンナはその後も黙示録の聖句があらわす一つ一つの意味を彼
女に説明した。意外にもそれらが聖母マリアがファティマで話
した内容と深く関わっていることに彼女は驚く。



「アンナ、なぜマリアさまは、ファティマの預言を3人の
子供たちに1960年まで黙っているようにおっしゃったの?」


「ウフフ、その答えは月にくれば分かるわ」


「月って? あの夜空に浮かんでいるあれ?」


「ええ、実際、1960年代初めにケネディー大統領が突然月に行く
計画を発表して、月に到達した人たちも現れたでしょ?」


「それはそうだけど…。えっ? もしかしたらケネディーは
バチカンに厳重に保管されているはずのファティマの預言を
読んだことがあるって言うの?」


「セルティ、昔、バチカンが塗装工事の業者を入れたことが
あってね、気づいたら極秘書類がなくなっていたなんて事が、
あったの。そんな話、ちょっとでも聞いた事はないかしら?」



セルティは信じられないという思いでいっぱいになった。



「月に行った人たちも、月面で何を見たのか、あるいは
何が起きたのか、きっと、隠し続けているのでしょうね」



アンナがさらに何かセルティに話そうとしたとき、
大天使ルシュファーがイブの前に現れた。



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