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作品名:あるシステムの敗北 作者:しろ

第8回   業界全体の低迷
業界自体の低迷もはなはだしくなる
”システム”以外の組織の、有望なタマゴたちが、
”私みたいな新人が、たとえウタダ、ピロのような突出した才能を持っていても
デビューすればたちまち粛清されるのではないか・・”と恐れ
デビューしたがらなくなってしまったのだ。

だからといって、いまやデビューの道は、”システム”以外には残されていない。

”システムに頼って売り出されても大した利益にはならない。
そんなところからデビューしたって意味が無い。”
こう思う芸能界志望の子供たち・・・・・

ウタダやピロと同じく、なんとも利己的な連中ではあるが、
何故か、そういう連中に限って際立った才能を持っているものが多かった。
ある意味自分の芸に余程の自信がある、自分を安売りしない
プライドの高い者たちともいえた。

そういったものたちが、続々と士気の低下をおこし、
芸能界そのものに見切りをつけはじめる者が多くなり、芸能界の人材は払底、
レベルは低下してしまった。




彼女達を粛清してから、一年余りの時が過ぎた。
芸能界の売上は加速度的に低下していった。まさにデフレスパイラルである


責任を取らされたのかは知らないが”システム”の未来絵図を景気よく語っていた、
あの”指導者”もとうに失脚してしまっていた。

ウタダやピロがいなくなったことにより、
残されたシェアをごっそりいただけるどころか、
トータルでは、彼女達がいた頃よりもはるかに多くの利益が
すっかりどこかに消えうせてしまったのだ。


なぜだ!どうして、こんな事になってしまったのだろうか?
システムと、その甘言に載ってしまった芸能界は、
どうしてこんな’見込みちがい’をしたのであろうか
どうして、自分の首をしめるようなこんなバカなことをしたのだろうか・・


実は、我々の気づかぬ秘密の場所において、
クーデタ実行部隊とは別の組織である芸能界の良識派が会合し、
検証会を行っていた。


その内容とは・・


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