「ただいまぁ〜」
僕はそう言ってドアをあけた。
僕の家はふつうの一軒家だ。ふつうに2階建てどこにでもありそうなありふれた形。
それは親が僕に残して行ってくれたものだ。
ああ、父さん!母さん!・・・ってね別に2人とも元気だけど
まあ、あの2人の話はまたあとですることにしよう。
そんなことを1人で考えているとリビングのほうから声が聞こえた
「おかえり」
「ああ、ただいまっとね」
そう言ってリビングに足を踏み入れた。
そこには女が1人こたつに入って寝ていた。
いや、寝転がりながらみかんを食っていた。
なんでだろうね、アニメでは炬燵に入って食うみかんってすごくおいしそうだよね。
現実は特にそうでもないんだけどね。淡い憧れをやっぱ持つよね。
そんなこと思っているとその女はコッチを向いてこう言った
「お風呂とごはんドッチにする?」
「・・・じゃあ飯」
「なら、さっさと作ってね」
その女ー柳カオルは居候のくせにそう言ってきた。
やなぎはついこの間から住み始めた。
ちなみに僕の親は当分家には帰ってこないから心配はいらない。
「なに?どうしたの?」
「いや、別に」
おれはすぐに飯をつくろうと準備をした。
そしたら柳が突然、
「ロールキャベツ・・・」
と呟いた。
僕は、
「ああァッー!!野菜炒めね、わかった」
と返した。
ーーーすると突然僕の携帯から着信音が聞こえた。
メールのようだ。どれどれ内容は・・・
『材料は冷蔵庫にそろってる。ロールキャベツ おいしいヨ』
と書いてあった。
柳の顔を見てみるとなぜか誇らしげだった。
なぜだ?
まあ材料がそろっているんだったらロールキャベツでも作るか
ーーーー意外にロールキャベツは時間がかかった。
でも、それだけ作り終えると満足感があった。
飯ができたので柳を呼ぶと、
彼女は面倒そうに体を起こして食卓に来て定位置に座った。
柳が座ったの確認すると俺はマイペースに
『いただきます』と言った。
柳も同じように『いただきます』と言った。
そして柳はロールキャベツを食べた。
開口一番こう言ってきた
「う〜ん、-0.5つ星レストラン級かな」
いや、お前、ちょっと・・・
「なにそれ?チョットダメっていいたいの?」
「ダメというか なんか普通。スーパーのおばさんのほうがうまいかもね」
「おまッ・・・作ってやったのになんだね、まったく」
「アアーソウネーアリガタキシアワセー」
「どういたしまして、んじゃあ金・・・」
いきなり頭部に強い衝撃を与えられた。
その犯人を見ると・・・
「おねえちゃん!かうわいぃぃぃぃ!!」
とほざいた。殴っといて何を言っているんだ。
こいつは柳の妹のアリサ 年下のくせに僕には敬語を使わない。
というか、さっきの発言中も僕をずっと鈍器で殴りっぱなしだ。
てか、意識が・・・・
「you must go to hell !! 」
そんなことをアリサは言ってきた。
おいおいマジで洒落になんねーよ。
そしてとうの柳は・・・
もくもくとロールキャベツを食べていた。
あぁ〜ロールキャベツおいしいよねぇ
そこで僕は意識を失ってしまった。
「おねえちゃん、一緒にロールキャベツ食べようね」
「ああ、これは普通においしいからな」
二人は倒れているものには目もくれず食事をし始めた。
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