20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:スーパーレディー スーパーで働く女達 作者:さくらん

第1回   第1話 「スーパー心構え」

スーパーマーケット業界は毎日が昼ドラ。
面白い個性が集まる社交場である。
人気の落ちた役者を抜擢する昼ドラマより内容は濃くて面白い物語が作られる。
リアルな話じゃなければ面白くない。

これからスーパーマーケットでパートやバイトを考えている貴方は参考にして頂きたい。
色々な意味で参考になるだろう。
働きたくない人は買い物に行く時にでも参考にしてみるのも楽しい。
スーパーに単なる食材を買う目的意外に他の楽しみが見つかるだろう。

まず、スーパーマーケットで働くならば、
出来る限りオープニングに限る。
全ての業種にも言えるがオープニングの強み
はベテランがいないと言うこと。
社員意外は同期入社でイジメがほぼない。
スーパーマーケットには個性が強い=気が強い人間ばかり集まる。
個性が弱い普通の人間は勤めたとしても長くは続かない。
結局2年5年続けて残っている人間は
「他じゃ通用しないな・・」とアクの強いような個性派。
スーパーマーケット勝ち組女性は間違いなく1年後は「オバサン」化している。
スーパーマーケット独特な空気と言えば休憩時間の過ごし方だろう。

「ドン」と言われる存在がいる。
店内で購入した菓子や家から持参した菓子を「ドン」は先頭になりパーティー開きする存在のことである。
おばさんでも女子高校生でも女は数人集まればやることは同じである。
同期入社のパート仲間に「食べて!食べて!
」とテンション高く配りはじめる。
新人パートである新参者は視線がドンと合うもののドンは軽く無視。
スーパー業界で無視は挨拶同様である。
大型スーパーマーケットの休憩室にテレビは必ずある。
それはスーパー業界にとって売上を左右する情報系番組の司会者が「奥さん!バナナが体に良い!ダイエットに効きます!」
その一言で午後からの売上は大幅に変わる。
司会者の情報はチェックすることはスーパー業界において当たり前のこと。
社員達は午後から司会者の進める商品を売り場に一気に並べるように支持をする。
支持されたパート達は並べながらも司会者の言葉に感化されて並べた商品を必ず購入して帰る。
休憩時間に番組を見ていたパート達は同時に会話を盛り上がりながら番組を見られないパート仲間に口コミする。
遅番の休憩時間は午後2時に第二部が休憩室を埋めると今度はテレビドラマの話で盛り上がり役者の好き嫌いで熱くなり恋愛感を語り濃い休憩時間。
パートの年齢層は主婦や女性が大半である。逆に勤務時間終えれば得意様と言える。
スーパーマーケットで勤務年数長くなると他人の事情が大好きである
化学調味料と着色料を使用して作る店内の弁当を購入しながら健康情報に興味深々。
食後のスナック菓子を食しながらダイエット 情報で盛り上がりテレビも飽きれば同じく勤務する男性社員の話。
矛盾だらけの休憩室の一コマ。
意外にも亭主の話題はココでは出ない。
そう、働く女性は意外に非現実的な時間を楽しんでいるから身のほど知る会話はしない。
それがスーパーマーケット休憩室の過ごし方である。
スーパーマーケットで働く人々は何故に個性派が多いのだろう?
それは他人の身の上が大好きな年齢層が占めているからだと思える。
ほとんどの大型スーパーで平均年齢は30代〜40代が中心である。
30代40代と言えば主婦がほとんどではあるが実はバツイチも多い。
離婚暦がある人間が必ずと言っても過言じゃない。
各部門に一人はいる。
5人に1人の割合で家庭に何らか問題を抱えて疲れた女がいる。
ある程度は社会に出て男も知り、ある意味成熟した女性でスーパーは成り立つ。
言いたい事は空気を読まずに直接に言う派もいれば言いたい事は影で仲間同士の中で言う派もいる。
なき寝入して自分の心中に抑えてしまう人間はスーパー業界を早々と退散する。
スーパーマーケットの店長や各部門の主任は仕事外の愚痴に包まれ精神的に病み続けて
そして一癖も二癖もある人間になる。
個性はウィルスのように繁殖する。

新規オープンしたスーパーマーケット 
「サイオス」にも濃すぎる個性派が溢れんばかりに日曜版新聞広告の募集を見て近隣から集まってきた。
そして開店3ヶ月しか通用してない厳しい研修を受けて本日オープンとなる。
オープン3ヶ月は厳しい研修も接客も実践しているが半年もなれば
「あぁ・・そんなこともあったよね?」
オープン3ヶ月は社員のテンション高い。
半年後にはオープンのおもかげなどない。

「サイオス」に勤務する個性豊かな部門をメ紹介したい。


簡単だがスーパーマーケットにおける各部門のキャラクターを簡単に説明すると、
スーパーマーケットには大きく分けて6部門
デリカ(惣菜)・青果・精肉・鮮魚・レジ・グロッサリー(日配品出し)
各部門にはキャラクターが分かれている
何故か同じようなキャラが集まり一つの部門が成り立つ。

(青果部門)
日夜、野菜や果実を取り扱っているだけあり性格も何故か穏やかな人間が多い。
聞き役が上手い。
やはり緑は精神的に良いと言うが意外にも完璧かと思いや外面が良いタイプも多いのも特徴である。
意外と我知らずとクールで人情味がない。

(精肉部門)
精肉は肉や血を毎日見ているだけあり、やや目が死んでいるタイプが多い。
「なんか・・毎日つまらないなぁ」そんな顔しながら日夜勤務をしている。
魂ココにあらず、会話をしても盛り上がることなく話かけたくないタイプ。
しかも肉を扱っているだけあり体格の良いヤツが多いの精肉部門
体格の良い人間は体臭もあり精肉と重なり室内は何とも言えない微妙な香り。
仕事にも情熱などもなく無気力派である。
彼らの部門に付いても多く語れないほどイマイチマイナーな部門。


(鮮魚部門)
何故かヤンキー系や昔は悪かった系が多い。
硬派なスタイルで髪型はオールバック。
ラリルレロを調教するような言葉使いで舌を巻いて会話してキレやすいので注意。
一般的な用語「打ち買い」が趣味な連中。
趣味はパチンコ・キャバクラである。
結婚したくない男ナンバーワン。
しかし手先は細く綺麗なことも特徴。
ヤンキー系は基本的に笑顔はカワイイからモテるタイプもいる。
レジでカワイイ子を見つけてゲットする確立が多く彼女の人生を狂わせる鮮魚男。

(デリカ(惣菜)
デリカの平均年齢は40歳以上が多く占める
人の噂とみのもんたを支持する年代である。
個性も強そうで遠慮したいとも思えるが案外デリカのおばさん達は人情が熱い。
気に入った人間が辞める時には何気ないプレゼントなどを用意してくれる。
優しい一面も見せたりする。
仲良くなって損はない下町気質が多いが仕事中にツマミ食いをする素早さとチーフがいない途端に私語が多い。
それでも団塊世代の母達は仕事に情熱を持つ為に求められている以上の仕事をする。
そして「腰痛いわ」「足が痛いわ」と常に身体の不調を訴えているけど意外と健康。

(グロッサリー(日配品出し)
基本的に人と接することが苦手で嫌い。
そのような性格だけに話下手も多い。
孤独な世界を好むタイプ。
ひとりごとを言いながら仕事をしている。
軽くヤバイ人もいるが真面目な人も多い。
グロッサリーはある意味で個性派が多いのだ

(チェッカー(レジフロント)
この部門は8対2の割合で女性が占める。
年齢層は昼と夜では母と娘ほどに違う。
昼間は主婦20代後半〜40代中間が多く、
夜はフリーターや大学生の20代前半。
昼間の部は特に個性が強い。
派閥もあったりする。
1人は夫婦不仲な人や離婚者がいる。
または職場不倫をしている女もいる、
ロマンスを求めている主婦が多い。
レジ=店の顔であるポジションを選ぶと言うことで女を意識する基本的に自分主義系


大型スーパーは昼ドラマより内容が濃い。
月9のドラマより物語の展開は速い。
30代40代50代は人間臭くて面白い。
毎日がドラマである



そして「サイオス」に1番最後まで残った 本当のスーパーレディーは誰なのだろうか?
一緒に推理して見て読みましょう。
勝ち残ったレディーは意外な人間だった。





次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 6357