ご存知でしょうか、北海道の農業・水産業・建設業などで働く中国人は今や5000人、北海道の産業にとって、なくてはならない労働力となっている。 ほとんどの読者は、外国人の違法就労などをニュースで知ると思うが、それとは違い、合法的に中国から出稼ぎに来て、年間5万人以上の中国人が日本で働いている、この仕組みが外国人研修制度である。 作者は、この中国からこの北の北海道の農村で働く中国人、張 明朝 ちょうみんちょう(37歳)と作者とのかかわりを書きながら、日本人が知らなかった、張と彼の友人達が語った、中国東北部黒竜江省からやってきた中国人研修生のふしぎな日本での生活を、外国人研修制度のふしぎな事を読者にもっと知っていただこうと思っている。
中国人農業研修生の話 「しんたろの職業」
田舎の街でパソコン教室を経営する作者は、中古のパソコンなどの販売も手掛ける、極めて貧乏でモノ好きな男である。 暑い夏であった、サハリンからの訪問団が帰国した数日後のことであった。 中古のパソコンショップに見るからに中国人風の男が現れる、この日から秋までの数か月、彼らとの交流が始まる。 作者が中国人、とりわけ労働者としてこの街に中国人を見ることは初めてであった。 コンピュータ関係の仕事柄、チャットなどで知り合った海外の友人は多数あった、その作者が、まさかこの街に中国人が働いていようとは、その日まで思うことはなかった。
郊外の農家のオヤジらしき男が一人の中国人を連れ中古のパソコンを探しに来たのであった。 ニイハオと中国語で挨拶すると、大きな中国人は笑って答えた、中古のパソコンをほしいとのこと、中国人への興味もあって、2万円で売買は成立、興味から中国人に無料でパソコンを指導することとなった
|
|