俺の話を聞いてさぁ、
ナンセンスですね。
とか言う奴多いんだよねぇ。
しまいには、沈黙は金
とか言い出してね。
意味なんてのは最初っから後付けなんだろうが。
ってしゃべってる俺がいうこっちゃねえか。
でもさぁ、結局そうだろうが。
出すほうは、みーんな意味なんて考えちゃいねぇ
いや、全くないわけじゃねぇんだよ。
ただ、出す側の「意味」なんてのは、
ぜーんぶ自己満足に帰結するようなものなんさ。
あやういねぇ。
だから、出しちゃったもん勝ちなのよねぇ。
出しちゃえば、意味はついちゃうもんなんだよねぇ。
ピカソが書いたなら、三分でかかれてようが、三年でかかれてようが、
あんまり関係ねぇじゃないか。
それは、お金の価値ってのにもちょっと似てるよねぇ。
紙に汚れがついて、はい、一万円。
それを靴とか、食いモンと交換しちゃうんだから。
危うくてしかたねぇ。
とまぁ、こんな風にかいたわけだけど、
苦労も生むんだぜ?この後付けってのは。
さっき言ったとおり、
出す側の「意味」なんてのは自己満足に帰結するわけさ。
でもねぇ、自己満足を得るためにアーチストってのはさぁ、
大分苦労するわけだ。
下手な字を書くために、三年かかったり、
ちっちゃなマルを書くか書かんかで三日三晩飲まず食わずだったりするわけさ。
それが、しかしね、理解されるとは限らんわけよ。
理由ってのは後付けだからね。
理解されんから、
「そのマルを書くために、三日三晩飲まず食わずで・・・」
なんて言うわけにもいかねぇし。
アーチストにはプライドっつーものがあるのさ。
それでさぁ、必死に作ったものよりも、
適当に作ったけど安いものの方が売れたりしてさぁ。
良心が勝つわけじゃねぇんだよなぁ。
難しいんだよ。
とまぁ、こんなかんじでさ。
話はそれたが、俺は意味なんてのは後からつけてもらえればそれでかまわねぇな。
まぁ一応、聞いてけよ。
俺だって、安いプライドもってやってきてんだ。
「夢中新聞 猫背気味の男のエッセイ より。 http://muchushinbun.web.fc2.com/」
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