猫背気味だって注意されて、安いプライドに傷ついた。 歩き方くらい俺の勝手だろって。
いつもいつも、あてもなーく歩いてる。 一人で。 街を。
ファッションなんてきにしないから、 なんていうか、普段着よりゆるい格好で歩いてる。 あてもなく。 一人で。
いつもいつもいつもいつも、 同じなんだよね。どこもかしこも。
右も左も上も下も。
見飽きたんだよね。
でも、家にいてもすることないし。
この前さぁ、古本屋で天才少年をみかけたんだけど、
いや、なんで天才少年かって?
なんか、すごいスピードで、専門書みたいなのを読んでるの。
それみててさぁ、テレビ局の持ち上げてる天才少年ってのはなんなんだって
そう感じたわけさ。
円周率をいくらでも言える男の子とかさぁ、
趣味じゃん。やっすい趣味。
円周率を言う職につく気がないんなら、
それで鼻を高くすることもないんじゃないかって。
親も親でさぁ、鬼ごっこの方が健全だぜ。
本当に。
だから今日も寝てたんさぁ。
関係ないって?
いんや、関係ありありだね。こりゃ。
「夢中新聞 猫背気味の男のエッセイより。 http://muchushinbun.web.fc2.com/」
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